製品版:PowerDirectorに対応
※タイトル表示範囲マスクはUltimate以上 + Win版のみ対応
この記事はPowerDirectorに備わっている『テロップ』を出力する機能である
『タイトルルーム』と『タイトルデザイナー』に関する使い方の解説記事になります

また、テロップの作り方だけでなくテレビ風テロップのデザイン集等も用意していますので
そちらの方も合わせてご覧いただければと思います。
※このデザイン集は過去版のPowerDirectorのタイトルデザイナーでも作成可能です
もくじ
- PowerDirectorのタイトルルーム機能について
- タイトルデザイナーの基本機能について
- タイトルデザイナーで簡単に作れるバラエティ的な定番テロップデザイン集
- 01. 白フォント+カラーシャドウデザイン
- 02. 白フォント+グラデーション境界線デザイン
- 03. 明暗グラデーションカラー×白境界線+黒シャドウデザイン
- 04. 明暗グラデーションカラー×白境界線+黄色シャドウデザイン
- 05. 白 or 黄色 × 黒 × ピンクの組み合わせデザイン
- 06. カラーテキスト × 白の境界線+シャドウの組み合わせデザイン
- 07. ブルー or ブラウン ×蛍光カラーの境界線デザイン
- 08. グラデーションカラー × グラデーション(白&黄)境界線 × 赤のシャドウデザイン
- 09. モノクロ × 蛍光カラーデザイン
- 10. ホワイトカラー × カラー境界線 × ホワイトシャドウデザイン
- 映画風のシンプルなエンドロールテキストを作成する方法
- タイトルデザイナーQ&Aあれこれ
- まとめ:テロップを作れる!『タイトルルーム』と『タイトルデザイナー』の機能解説
PowerDirectorのタイトルルーム機能について
PowerDirectorでは編集画面の『タイトルルーム』を開くとテキスト素材のプリセットが用意されています。
この中からテキスト素材を選んで『タイムライン』に挿入することで
お手軽に『タイトル素材(テキストクリップ)』を出力しテロップを作成することができます。
『タイトルルーム』の使用方法の流れ
『タイトルルーム』で用意されているプリセットを使用するには
PowerDirector編集画面の左上のメニューから『タイトルルーム』を選択します
そしてその『タイトルルーム』からお好みの 『タイトル素材』のプリセットを選び
『下のウィンドウ:タイムライン』に挿入するだけでOKです
※『テキスト素材』は、画像や動画を入れる映像トラックに入れて使用します
続いて、『タイトル素材』を挿入した後は
テロップを表示させたい時間とタイミングを調整します
テロップを表示させたい時間はテキスト素材の左端か右端をドラッグすることで調整できます。
※ドラッグ中に表示される『所要時間』を見ながらドラッグすると調整しやすいです

テロップを表示させるタイミングは
『タイトル素材』をタイムライン上で任意の時間までドラッグすることで調整できます。
また、素材をダブルクリックすると『タイトルデザイナー』が起動し
文字列やフォントの色などを細かく変更することができます。
タイトルデザイナーの基本機能について
テロップを表示するタイミングや長さが決まれば
先程配置した『タイトル素材』に変更を加えていきます。
このとき『タイトル素材』のデザイン調整に使用するのが『タイトルデザイナー』という機能です
タイムラインに挿入した『タイトル素材』をダブルクリックすると『タイトルデザイナー』が起動します
※『タイトル素材』を選択した状態で『ツール』→『デザイナー』と進めてもOK
『タイトルデザイナー』ではテキストを装飾する機能がたくさんありますので
とにかく自分好みのフォントにデザインすることができます。
また、キーフレーム機能を使うことで動くアニメーションのテロップを作成することもできます。
タイトルデザイナー機能の使い方
タイトルデザイナーでは表示する文字列を入力したり色を変更したり
『境界線、シャドウ、背景』をつけたり、キーフレームでアニメーションをつけたりすることができます。
タイムラインに配置した『タイトル素材』をダブルクリックするとタイトルデザイナーが起動します。
ここからテキストの装飾やデザインを行っていきますが
タイトルデザイナーの画面では、大きく3つの編集カテゴリに分けられています。
- オブジェクト:テキストを細かくデザインする
- アニメーション:テキストにトランジション効果を与える
- モーション:動くアニメーションのプリセットが選べる
それぞれで編集できる内容が異なりますので、1つずつ解説していきます。
※モーションは割愛
オブジェクト①プリセット文字
『オブジェクト:プリセット文字』項目では
あらかじめ保存されている文字を指定することでお手軽にテキストのデザインを適用することができます。
また自分で作ったデザインをプリセット項目に保存することもできます。
プリセット保存方法:タイトルデザイナーでデザインを作成→『現在選択している文字をプリセットとして保存する』をクリック
オブジェクト②フォント/段落
『オブジェクト:フォント/段落』項目では
書体を指定したり、サイズ、色、行間、文字間隔などの基本的なパラメータを調整することができます。
そして、テキストのデザインをするときは
色やサイズを変更する前にまず『書体』を決めておくのがおすすめです。
例えば、バラエティ的な見えやすさを重視するなら太いゴシック系の書体、
上品さを重視するなら明朝体などの書体が定番かと思います。
Google Font:源ノ角ゴシック(Noto Sans JP)
インストール方法:Download Familyからダウンロード→フォルダを展開→otfファイルをすべて選択→右クリックして『すべてのユーザーに対してインストール』
Google Font:源ノ明朝(Noto Serif CJK)
インストール方法:Download Familyからダウンロード→フォルダを展開→otfファイルをすべて選択→右クリックして『すべてのユーザーに対してインストール』
オブジェクト③フォント
『オブジェクト:フォント』項目では、フォントの塗りつぶしの色の調整を施すことができます
※フォントのチェックを入れることで塗りがONとなりますのでチェックを外すと塗りの部分のみが透明になります
あまり一般的には使いませんが、『塗り』の部分をぼかしたり、透明度を上げたりすることも可能です
また色に関しては、単色だけではなく以下の3通りの塗り方を指定することもできます
『単一色:一色のベタ塗り』
『2色グラデーション:2つの色を指定してグラデーション加工』
『4色グラデーション:4つの色を指定してグラデーション加工』
オブジェクト④境界線
『オブジェクト:境界線』項目では、フォントの境界線を出力することができます
境界線の色は、単色、2色グラデーション、4色グラデーションがあり
簡易的にグラデーションをかけることで下記のように立体感を出すことができます
オブジェクト⑤シャドウ
『オブジェクト:シャドウ』項目では、ドロップシャドウの影を出力することができます
また、影の『距離』や『ぼかし強度』などを調節することができます
また、基本的には黒など濃い色が影になりがちですが、
白い色などの明るい色を指定して『シャドウ』を出力するとフォントを光らせるような効果にすることもできます
オブジェクト⑥背景
Win版のみ対応
『オブジェクト:背景』項目では、テキストに背景(ざぶとん)を設定し出力することができます
※2020年12月現在ではMac版では非対応の機能です
ざっくり背景の種類分けをすると
『ソリッドな背景バー:横に途切れない背景バー』
『タイトルに合わせる:タイトルの長さに背景の長さが自動調整される』
・四角形:丸みのないスタンダードな四角形を出力
・四角形(角丸):丸みのある四角形を出力
・四角形(丸):丸みの強い背景を出力
・楕円形:楕円形の形をした背景を出力
これらの中から形を選び、あとは幅や高さなどで背景サイズの微調整を行うことができます
『塗りつぶし』の項目では
単色やグラデーションだけでなく、画像テクスチャを指定することで背景として使うこともできます
『オフセット』の項目では
背景の位置を座標パラメータとして微調整することができますので、少しずらして背景を出力したい場合に便利です
オブジェクト⑦反射
Win版のみ対応
『オブジェクト:反射』項目では、テキストに水面を反射させるような反射効果を出力することができます
※2020年12月現在ではMac版では非対応の機能です
オブジェクト⑧オブジェクトの設定
『オブジェクト:オブジェクトの設定』項目では
画像や動画のようにオブジェクトのサイズや位置などをパラメータ指定することができます
また、ただパラメータを指定できるだけでなく『キーフレーム機能』が使えますので
テキストをズームさせたり移動させたりといったアニメーションを作成することができるのが大きな特徴です
いじれるパラメータは以下の4つです
・位置:座標パラメータを指定することでフォントの位置を制御する
・拡大/縮小:拡大率のパラメータを指定することでフォント全体の大きさを制御する
・不透明度:不透明度のパラメータを指定することでフォント全体の不透明度を制御する
・回転:角度のパラメータを指定することでフォント全体の角度を制御する
また、キーフレームを使えるということは
時間経過による動的な要素、つまり『動くアニメーションテロップ』を作ることができるということです
例えば、5秒かけて位置をA地点からB地点に動かす...などなど
さらに、不透明度以外のパラメータでは、『イーズイン』『イーズアウト』の機能も使えますので、
緩急のついたオシャレなアニメーションを作成することができるのが大きな特徴です
NewPD20~『グラデーション機能拡張』:虹色のレインボーテロップなどが作成可能に
製品版:PowerDirector 20 Ultra以上 /365 Win版に対応
※Mac版は未確認
PowerDirector 20 Ultra以上から
『フォント』と『境界線』で設定できるグラデーション機能が拡張されました。
従来は文字単体にしか掛けれなかったグラデーションが
行やタイトル全体で掛けられるようになり、お手軽に虹色のレインボーカラーテロップが作成できるようになりました。
詳細は下記記事をごらんくださいませ。
NewPD20~『境界線の機能拡張』:二重縁取りテロップが作成可能に
製品版:PowerDirector 20 Ultra以上 /365 Win版に対応
※Mac版は未確認
PowerDirector 20 Ultra以上から
『境界線』で設定できる数が最大3つまで追加できるようになりました
これにより、TV番組のバラエティのような二重縁取りのテロップがお手軽に作成できるようになりました。
詳細は下記記事をごらんくださいませ。
NewPD19~『オブジェクト:タイトル表示範囲マスク』
製品版:PowerDirector 19 Ultimate ~ / 365 Win版に対応
※Mac版は未対応
PowerDirector 19 Ultimate~に搭載されているタイトルデザイナー専用機能です。
キーフレーム機能と合わせて使用し空間からテキストを出したりする演出が可能です。
NewPD17~『オブジェクト:特殊エフェクト』
製品版:PowerDirector 17 ~に対応
※Mac版は未確認
PowerDirector 17~に搭載されているタイトルデザイナー専用機能です。
タイトルデザイナーで作成したテキストに特殊エフェクトが適用することで
テキスト枠に対して炎や雷、ネオンといったエフェクト効果を走らせることができます。
アニメーション①開始&終了エフェクトを設定する
『アニメーション:開始アニメーション&終了アニメーション』項目では
タイトルが表示されるタイミング(IN)とタイトルが消えるタイミング(OUT)でそれぞれアニメーションをかけることができます
これは設定項目が少ない代わりに、お手軽に設定できるのが魅力です
まずは、『開始エフェクト』からお好みのエフェクトを探して適用します
そして、同じように『終了エフェクト』からお好みのエフェクトを探して適用します
好みのエフェクトが選べたら最後にアニメーションの時間を設定します
タイムライン上の濃くなっている部分を動かすことでアニメーションの時間を指定することができます
この『色が濃くなっているバー』は何秒でアニメーションを完了するか、という設定になります
なのでここを仮に1秒と設定すると、1秒でアニメーションが完了するスピードになるという感じです
よければアニメーションテキストの一覧を動画にしているので見ていただけると嬉しく思います
タイトルデザイナーで簡単に作れるバラエティ的な定番テロップデザイン集
一部映像提供: ピッツァくんのドロロンちゃんねる
ここではざっくりですが『タイトルデザイナー』で比較的簡単に作れつつ
テレビのバラエティ等で使用されていそうな定番のテロップデザインをまとめております。
01. 白フォント+カラーシャドウデザイン
・フォントカラー:白
・シャドウカラー:明るめの色(ぼかし20程度)
02. 白フォント+グラデーション境界線デザイン
・フォントカラー:白
・境界線カラー:相性の良い2色グラデーション(サイズ3程度+ぼかし5程度)
03. 明暗グラデーションカラー×白境界線+黒シャドウデザイン
・フォントカラー:お好みの色で明暗グラデーション(※明るい青と暗い青のような感じ)
・境界線カラー:白
・シャドウカラー:黒
04. 明暗グラデーションカラー×白境界線+黄色シャドウデザイン
・フォントカラー:お好みの色で明暗グラデーション
・境界線カラー:白
・シャドウカラー:黄色(ぼかし15程度)
05. 白 or 黄色 × 黒 × ピンクの組み合わせデザイン
・フォントカラー:白、ピンク、黄色、黒のいずれか
・境界線カラー:フォントカラー以外(※フォントカラーが黄色だったら境界線は黒、フォントカラーがピンクだったら境界線は白がおすすめ)
・シャドウカラー:フォントカラー以外
06. カラーテキスト × 白の境界線+シャドウの組み合わせデザイン
・フォントカラー:白と組み合わせても見えやすいカラー
・境界線カラー:白
・シャドウカラー:白
07. ブルー or ブラウン ×蛍光カラーの境界線デザイン
・フォントカラー:青 or 茶色
・境界線カラー:蛍光イエロー
・シャドウカラー:濃いめの青 or 黒
08. グラデーションカラー × グラデーション(白&黄)境界線 × 赤のシャドウデザイン
・フォントカラー:グレーや赤の明暗グラデーション
・境界線カラー:白→黄のグラデーション(サイズ6程度)
・シャドウカラー:濃いめの赤(ぼかし12程度)
09. モノクロ × 蛍光カラーデザイン
・フォントカラー:黒 or 白
・境界線カラー:
フォントカラーが黒の場合は蛍光カラー / フォントカラーが白の場合は黒で太めの境界線
・シャドウカラー:
フォントカラーが黒の場合は、ぼかしなし × 距離3程度の蛍光カラー
フォントカラーが白の場合は、ぼかしあり × 距離3程度の蛍光カラー
10. ホワイトカラー × カラー境界線 × ホワイトシャドウデザイン
・フォントカラー:白
・境界線カラー:白と相性の良い読みやすいカラー
・シャドウカラー:白(距離1程度)+(ぼかし8程度)+シャドウ塗りつぶしON

映画風のシンプルなエンドロールテキストを作成する方法
製品版:PowerDirectorに対応
PowerDirectorのタイトルデザイナー機能を使うと
映画・アニメのようなエンドロールテキストが簡単に作成できます。
エンドロールテキスト作成の流れ
①タイトルデザイナーでエンドロールするテキスト(単体)を作成する
②『アニメーション』タブから『スクロール(上へ)』を適用する
③所要時間を調整する
①タイトルデザイナーで縦に長いテキスト(単体)を作成
エンドロールを作成する時のデザインのコツ
・文字数に応じて文字サイズを変更する※文字数が多い行はサイズを小さめにする等
・空白の行などを使って空間に適度な余白を作る
②『アニメーション』タブに切り替えて『スクロール(上へ)』を適用する
③素材を右クリック→『所要時間』を変更してスクロールスピードを調整する
これだけで簡単にエンドロールテキストが作成することができます。
エンドロールテキストがスクロールするスピードは以下の2つの要素によって自動調整されます。
エンドロールの最後の文字列を画面中央で止めたい場合は
また最後の文字列を画面中央で止めたい場合は、
『アニメーション』の『エンドロール』ではなく、キーフレーム機能を使って作成するとスムーズです。
まずは従来の完成したスクロール素材を配置しておきます。
そして最後の文字列を画面下から出したいタイミングで『新しいテキスト素材』を配置します。
そしてテキストのデザインを完成させておきます。
次に新しく配置したテキスト素材をダブルクリックしてタイトルデザイナーを起動します。
続いて下からスクロールして画面中央で止めるアニメーションになるように『位置』にキーフレームを作成していきます。
まずは、『始点』に『位置』のキーフレームを作成します。
※タイムラインバーを始点に移動させて『位置』の◆マークをクリック
そして、スクロールを画面中央で止めたいタイミングまでタイムラインバーを移動させて2つ目のキーフレームを作成します。
※あとで調整するので大体の位置でOKです
次に、1つ目のキーフレームが選択された状態①(クリックなど)でプレビュー画面のテキスト素材を画面下までドラッグ②します。
※Xの座標位置はそのままになるように
あとはプレビュー再生しながら2つ目のキーフレーム場所を左右に調整します。
※スクロールが早い場合は2つ目のキーフレーム場所を右に移動させます。遅い場合は左
エンドロールのスピートを調整する2つの要素
・行数:テキスト素材の縦の長さ(行数に依存)が長くなるほどスクロール速度が早くなる
・所要時間:テキスト素材の所要時間が長くなるほどスクロールする速度は遅くなる
※画面中央で止めたい場合はキーフレームを使用する
BCC Fast Film Glow+エンドロールテキストを使った応用演出
タイトルデザイナーQ&Aあれこれ
ここではタイトルデザイナーでよくあるQ&Aなどを解説します
不具合:キーフレームの◇マークをドラッグすると確定クラッシュする
現在一部の環境(僕の環境を含む)でキーフレームを設定する際に
ある操作をすると確定クラッシュが起こる不具合がある可能性がございます
その操作というのが『◇マークをドラッグする』という操作になりますので
このクラッシュが起こる方は
キーフレームアニメーションを作成する時に◇マークをドラッグしないようにしてくださいませ
対処法としては
キーフレームを移動させたい場合も逐一キーフレームを削除して作り直す必要がございます
この『前のキーフレームを選択』と『次のキーフレームを選択』というボタンを使用して
タイムラインのキーフレームに触らないようにパラメータの調整をしていただければ
確定クラッシュは起こりませんのでご留意いただければと思います

パラメータにないけど内側シャドウを入れる方法ってないの?
パラメータとしてフォントの内側にシャドウを入れることはできませんが
うまくごまかすことで内側シャドウを入れてる風に見せることができます。
まとめ:テロップを作れる!『タイトルルーム』と『タイトルデザイナー』の機能解説
いかがでしたでしょうか?
PowerDirectorでは『字幕ルーム』と『タイトルルーム』から
それぞれテキストを出力することができますが
『タイトルルーム』では、テキストをアニメーションさせたり、デザインの幅が広かったりと
比較的自由度の高いテロップを作成するのに向いています
他の動画編集ソフトと比べてもデザイン能力が高く簡単に編集できるのが大きな利点です。
