動画編集ソフト

「Shotcut」の使い方を解説|無料動画編集ソフト

2019年11月8日

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無料版:Shotcut.Ver 23.05に対応

 

 

完全無料のオープンソースな動画編集ソフト「Shotcut:ショットカット」の使い方の解説記事です。

こちらのソフトは無料ながら基本的な動画編集機能を完備しています。

 

 

要求スペックが動画編集ソフトの中では割と低い方なので

カット、BGM、テロップをつけたりと凝らなくていいシンプルな動画編集ならコレはおすすめです。

 

 

Shotcutの特徴

  • オープンソースで完全無料
  • アカウント登録の必要はありません
  • OSはLinux、Mac、Windows(32ビットは旧バージョンのみ)をサポート
  • 日本語に対応
  • シンプルな機能性なので初心者から中級者の方におすすめです
  • LUTに対応

 

 

Shotcut / 動作スペック
OS  Mac OS X 10.10以上
 Windows 10以上 (64 bit)
 Linux glibc 2.19以上(64 bit)
インターネット接続 作業中はインターネット接続の必要なし
CPUプロセッサー x86-64 Intel 2Ghz以上のプロセッサーまたは同等のAMD / SD画質なら1コア、HD画質なら2コア、4K画質なら4コア以上
RAM SD画質なら4GB、HD画質なら8GB、4K画質なら16GB以上
グラフィックカード OpenGL 2.0に互換性のあるGPU。あるいは、WIndowsではDirectX 9と11に互換性のあるGPUを使用することもできます

Shotcut 公式サイトから無料ダウンロード

 

 

 

 

Shotcut公式サイトからソフトをダウンロード

 

 

公式サイト[Click to Download]というボタンをクリックします。

するとOSを選択する画面になりますので、自分の使っているPCに合わせたOSを選びます。
※Windows 7はVer 22.12が最終バージョン

 

 

 

 

例えば僕ならWindows 10 の64ビットなので、Windows 10 & 11のInstallerを選択します。

 

 

ダウンロードしたファイルを使ってインストール作業を行います
※インストールオプションは初期状態のチェック項目でOKです

 

 

 

 

このへんの項目なんぞ?

Remove Old Program Files:過去にインストールをしていた場合の古いファイルを削除する

Install Program Files:このソフトをインストールする

Create Start Menu Shortcuts:スタートメニューにショートカットを作成する

Remove Shotcut Setting Frome Registry:過去にインストールしていた場合の古いレジストリー設定を削除する

 

 

ソフトを起動したら...

 

 

『Shotcut』を起動したらまずは日本語化されているかどうかを確認します。

日本語化されていなかった場合、以下の方法で日本語化します。

 

 

メニューバーの設定から日本語化を行う

 

 

メニューバーの[設定]から[言語]を選び[Japanese]に変えると日本語化することができます。

 

 

 

 

新規プロジェクト設定を行う

 

 

まず、編集を行う前にShotcutの起動画面からプロジェクト設定をしておきます。

 

 

映像制作におけるプロジェクトについて

プロジェクトというのは、動画編集の編集内容を保存しておくファイルのことです。

そのプロジェクト設定で、フレームレートや画面サイズなどを予め決めておくのが動画編集の基本になります。

 

 

Shotcutの起動画面では予めプロジェクトの設定を行います。

プロジェクト設定で確認する項目は大きく3つです。

 

 

 

 

プロジェクト設定で確認する項目

  • プロジェクトのフォルダ:プロジェクトファイルの保存先
  • プロジェクト名:お好みのプロジェクトの名前を入力します
  • 映像モード:作成するプロジェクトの解像度とフレームレートを設定します
    ※解像度というのは画面解像度のことで一般的に普及しているPCモニターのフルHDなら1920 x 1080(1080 HD)です

 

 

そして画面解像度の他にフレームレート(単位:fps)というものがあるんですが

これは1秒間におけるコマ数(フレーム数)のことで値が大きいほど滑らかに見えます。
※Youtubeだと30fpsや60fpsが一般的で映画フィルムで採用されているフレームレートは24fps

 

 

60fpsが一番滑らかではあるんですが、コマ数が多くなる分

動画のデータサイズが重くなるので、用途にあわせた映像フレームに設定するのがおすすめです。

 

 

例えば、滑らかさでは30fpsや60fpsに及びませんが

映画フィルムで採用されている24fpsで動画を作ると映画的な程よいコマ落ち感がでる(端的に言うとオシャレ)ので

非日常的な映像が作りたい場合はあえて24fpsで作ったりします。

 

 

Shotcutの動画編集方法

 

 

 

Shotcutでの動画編集を解説していきます。

 

 

まず動画編集に入る前にプロファイルの解像度やフレームレートの確認をしておきましょう。

メニューから[設定]を選び、[映像モード]を選びます

 

 

 

 

ここできちんと自分が作りたい動画の解像度+フレームレートに設定できているか

動画を作り始める前にかならず確認しておいてください。
※今回は非日常的な24fpsの動画を作成したいのでフルHDの24fps設定にします

 

 

映像モードに問題がなければ実際に動画編集を行っていきます。

 

 

① 動画編集に使用する素材を取り込む:インポート

 

 

まずは、動画編集に使用するクリップをShotcutにインポートします。
※動画編集では素材のことをクリップといいます。動画クリップ、画像クリップ、音楽クリップなど
※インポートというのは、クリップを特定のソフト(ここではShotcut)に読み込ませることを言います

 

 

Shotcutの画面左にあるウィンドウに

直接素材ファイルをドロップするだけでインポートを行うことができます。

 

 

 

 

 

プロジェクト設定の『映像モード』を自動にしていた場合:
最初に取り込んだ動画素材の『解像度』と『フレームレート』に自動で調節してくれます。

 

 

インポートした素材が音ズレする場合は?

録画時の設定によっては取り込んだ動画ファイルの映像と音声が徐々に音ズレしたりすることがあります。

そういった場合は音ズレしにくい動画ファイルに変換(※下記リンクを参照)してから取り込むようにしてください。

※音ズレしやすい動画ファイル=iPhoneで撮影された長時間のmovファイルやShadowPlayで録画したゲーム動画

また、複数の音声ファイルを取り込んで編集する際に、44,100Hzと48,000Hzの周波数が混在していると音ズレの原因になることがあります。

▶参考URL:音ズレを防止する!動画の変換方法や変換ソフトの使い方を解説

 

 

② 動画素材の不要なシーンを削除する:トリミング

 

 

 

素材が取り込めたら、次は動画クリップの不要なシーンを削除していきます。
※動画クリップや音声クリップから必要なシーンだけを切り出すことをトリミングと言います

 

 

『プレイリスト』の中にある

『トリミングしたい動画』を『プレビューウィンドウ』へドラッグ・アンド・ドロップします。

 

 

 

 

次に『再生バー』の前方と後方にある『キュー』を動かしながら

選択範囲である始点と終点をドラッグして選択します。

 

 

 

 

キューで範囲を選択できましたらプレビュー画面から画面下の

『タイムラインウィンドウ』にドラッグ・アンド・ドロップすると範囲選択したシーンを挿入することができます。
※タイムラインというのは、動画やBGMなどの素材を並べて実際に動画を作り込んでいくウィンドウのことです

 

 

 

 

この作業を必要なシーン分繰り返してタイムラインに並べていきます。

 

 

 

 

 

『動画クリップ』だけでなく『BGMクリップ』などの

再生時間の概念がある素材はすべてこの方法で同じようにトリミングすることが可能です。

 

 

③音楽素材を追加:BGMや効果音など

 

 

BGMクリップも動画クリップと同じように

『プレビューウィンドウ』に一度ドラッグ・アンド・ドロップしてから必要な部分だけをトリミングします。

 

 

 

 

作業②の動画クリップと同じようにトリミング後タイムラインに挿入しますが

タイムラインに挿入する前にBGMクリップを入れる[オーディオトラック]を追加しておきましょう。

 

 

トラックってなんぞ?

トラックというのは、クリップを動画として表示するために必要な入れ物のことです。
複数のトラックを使うことで複数の素材を同時に表示することができます。

  • ビデオトラック:動画の映像部分や画像、テキストなどの映像に関する素材を入れて使用
  • オーディオトラック:動画の音声部分やBGMなどの音声に関する素材を入れて使用

 

 

音声トラックを追加する

 

 

 

それでは実際に『オーディオトラック』を追加します
※動画編集では基本的に複数のトラックを縦に並べて素材を配置していきます

 

 

『タイムライン画面左』のトラックが並んでいる部分を右クリックします。

 

 

すると、『音声トラックを追加』という項目があるので

ここをクリックすることで新しいトラックを追加することができます。

 

 

 

 

同様に動画、画像、テキストなどの映像系のクリップを複数入れたい場合は、

必要なクリップの数に合わせて『映像トラックを追加』していきます。

 

 

必要なトラックが準備できたら、先程追加した『オーディオトラック』に

BGM素材をドラッグ・アンド・ドロップするとタイムラインに挿入することができます。

 

 

 

 

 

音量調節の方法

 

 

BGM等の音声ボリュームの調整は

音声 or 動画クリップに『ゲイン・音量フィルタ』をかけて行います。
※他にもクリップのサイズや位置など変更を加えたい場合は、基本的に特定のフィルタをかけて調整します

 

まず音量を調節したい『オーディオクリップ』を選択した状態で『フィルタ』タブに切り替えます。

 

 

 

 

次に、フィルタウィンドウから『フィルタを追加』を選びます。

 

 

 

 

するとフィルタが一覧表示されますので音量を調節できる『ゲイン・音量フィルタ』を選びます。

 

 

 

 

そうすると、選択していたオーディオクリップに『ゲイン・音量フィルタ』が追加されるので

下の『レベル(強度)』から音量を調整することができます。

 

 

 

 

フェードインとフェードアウトの設定方法

 

 

フィルタを使用することでBGMなどの音声に対して

『フェードイン』と『フェードアウト』を設定することができます。

 

 

フェードインとフェードアウトってなんぞ?

フェードというのは、徐々にという意味を持っていて

音声においてのフェードインなら、無音から徐々に通常の音量に入っていく(インしていく)ことを指し

フェードアウトなら通常の音量から徐々に無音になっていく(アウトしていく)ことを指します

もちろん音声だけではなく映像に対しても使われる効果になります

 

 

これも先程の『ゲイン・音量フィルタ』と同じように

オーディオトラックを選択した状態でフィルタを適用することで調整が可能になります。

 

 

 

 

フェードの時間は『長さ』という項目から調整することができます。

 

 

 

 

例えば長さを『1秒』に設定しますと

1秒という時間をかけて無音から元のボリュームの大きさに上がっていくという感じです(フェードインの場合)
※フェードアウトは逆に元のボリュームから○秒かけて無音になっていきます

 

 

④ 異なるシーンに切り替わるビデオトランジションを設定

 

 

異なるシーンに切り替わる際にアニメーションをつけることをトランジション:場面切り替え効果といいます。
※Shotcutではおよそ20個のトランジションを搭載しています

 

 

トランジションを設定するにはまず異なる2つのシーンを隙間なく並べて配置します。

 

 

 

 

次に右側にある動画クリップを左側の動画クリップに重ね合わせるようにドラッグします。

 

 

 

 

するとドラッグして重なった部分にトランジションを設定することができます。

 

 

 

 

あとはこのトランジション部分を選択し

『プロパティ』タブに切り替えればトランジションのパラメータを設定することができます。

 

 

 

 

映像モード:

 

 

大まかにこれだけのトランジションアニメーションがあるので

お好みのモノを選び『やわらかさ』を調整して完了です。

 

 

⑤テキストを作成:文字入れ

 

 

次にテキスト素材を作成し動画にテロップを表示させます。
※テキスト素材は、端的に言うとテロップのようなものですが扱い的には画像素材と近いです。

 

 

まず、画面上部メニューのすぐ下にある『その他を開く』からテキストを選択します。

 

 

 

 

すると『テキストの設定ウィンドウ』が開きますので任意の文字を入れて、Richを選択し開くをクリックします。
※あとで調整可能なのでこのあたりは適当に作成してもOKです

 

 

 

 

すると画面右側の『プレビューウィンドウ』にテキストが表示されるので、

プレビュー画面からタイムライン上のテロップを表示したい位置にドラッグ・アンド・ドロップします。
※テキストクリップを入れるビデオトラックは予め新規追加しておいてください

 

 

 

 

タイムラインに配置した後は

クリップの始点や終点をドラッグして表示時間を調整したり

クリップの位置をドラッグして表示タイミングを調整します。

 

 

 

 

表示時間と表示タイミングが決まったらフィルタ画面からテキスト内容を細かく調整していきます

まず『テキストクリップ』を選択した状態で『フィルタ画面』を開きます

 

 

 

 

次に『プレビュー画面上』のフォントスタイルを設定するボタン『A』を押し

その後に開くウィンドウから言語を『日本語』に設定します。
※ここを日本語にしないと直接日本語入力できないため

 

 

 

 

そうすると日本語での編集が可能になりますので

あとはサイズや色や位置などを調整しデザインしていきます。
※音声の時のようにフィルタでフェードインやフェードアウトなどを設定したりすることも可能

 

 

 

 

テキスト編集の基本解説ページ

 

 

⑥動画の書き出し:エンコード設定について

 

 

プロジェクト上で動画編集が終わったら編集内容を1つの動画に出力(書き出し)します。
※動画編集では1つの動画に出力することをエンコード(or レンダリング)と言います

 

 

まず、メニュー上の『書き出し』をクリックし画面左のメニューを『書き出し』タブに切り替えます。

 

 

 

 

すると書き出しウィンドウが開くので

動画として書き出したい設定に近いプリセットを選択します。

 

 

 

 

一番一般的な設定であれば(:H.264 Baseline Profile)の設定を参考にしてください。

この設定ならYoutubeなどでも一般的な設定になると思います。

 

 

 

 

 

書き出した後の動画を今後編集するかもしれない場合

書き出し画面のタブを『コーデック』に切り替えて『固定ビットレート』に変更しておいてください。

 

 

書き出し設定がOKなら、すぐ下のファイルの書き出しをクリックして保存先を選べば書き出しを行います

 

 

 

 

書き出しが上手くいかない場合

コメント欄にて、トランジションを設定した状態で書き出すとうまくいかなかった方がおられました。

もし書き出しが上手くできなかった場合は、プロジェクトファイルをバックアップコピーした後、トランジションを削除した状態でエンコードをお試しください。

 

 

書き出した動画はこんな感じです。

『必要なシーンのカット』+『テロップ』+『トランジション』をつけただけの簡単な映像です。
※BGMもつけてますがDEMOではミュートにしてます。

 

 

 

 

書き出し時には、下記の6つ(映像タブ5つ+コーデックタブ1つ)の項目を確認しておくのが良いです。

 

 

映像

①出力元:書き出す範囲のことで、通常はタイムラインを選びます。

②形式:動画の圧縮方式(拡張子)を指定します。
※一般的なものですと、mp4やQuicktimeあたり

③解像度:動画における縦と横の数値からなる「画面解像度」を示す値のこと。
※一般的に普及しているフルHDの画面解像度なら1920 x 1080

④アスペクト比:縦と横の縦横比で解像度に依存します。
※現在の主流は16 : 9ですがインスタグラムだと1:1など

⑤フレームレート:1秒間におけるコマ数(フレーム数)を指定します。
※数値が大きいほど映像は滑らかになりますがオリジナルの動画のフレーム以上の値にしても意味がありません。

 

コーデック

⑥固定ビットレート:動画サイズは大きくなりますが安定した動画にすることができます。
※詳しく知りたい方はCFR(固定フレームレート)やVFR(可変フレームレート)でググってみてください

 

 

 

設定①出力元について

 

 

 

 

 

書き出しの設定時における『出力元』というのは、

動画を書き出す範囲のことで、通常は『タイムライン』を選択します。

 

 

 

 

『タイムライン』を選択した場合は、

編集画面下部のタイムラインで作成した動画部分の全体を出力することができます。

 

 

ちなみにプレイリストを選択した場合は、

取り込んだ素材をすべて順番に1つの動画として書き出していきます。
※各プレイリストの項目においてトリミングした部分はトリミング設定が適用される

 

 

プレイリストの各項目を選択した場合は、

取り込んだ素材のプレイリストをそれぞれの動画ファイルとして書き出しますが

この際に、書き出すフォルダを新たに指定する必要があります。

 

 

 

 

設定②形式について

 

 

 

 

書き出しの設定時における『形式』というのは、

出力後のファイル形式のことで、『mp4』『mov』などが一般的に普及している形式です。

 

 

mp4

mp4は一般的に動画ファイルなどで使われるファイル形式の1つです。映像・音声データの格納に用いられ、 拡張子は「.mp4」が推奨されています。

mov

movは動画を含むマルチメディア用途で使われるファイル形式の1つです。特にApple社の製品(Mac,iPhoneなど)で使用されることが多いです。

 

 

設定③解像度について

 

 

 

 

書き出しの設定時における『解像度』というのは、

VGA(640×480)、HD(1280×720)、FHD(1920×1080)、UHD 4K(3840×2160)等の通称で呼ばれる画面解像度のことです。

 

 

 

 

それぞれの数値は縦と横の縦横の数値を表しており、下に行くほど(数値があがるほど)映像が綺麗になります。
※ただし元動画より綺麗になることはありませんので、例えばHDで録画した動画を4Kで出力してもファイル容量が増えるだけで見た目上での変化はありません

 

 

選択する画面解像度の値によっては、縦と横の縦横比が変わるものがあるので

一般的に普及している16:9以外のものを選択する場合はご注意ください。

 

 

設定④アスペクト比について

 

 

 

 

画面解像度からなる縦と横の縦横比のことです。

画面解像度に依存しており、例えばFull HDの1920×1080だと縦が16に対して横が9の縦横比になるといった具合です。

 

 

一般的に普及しているアスペクト比だと16:9ですが、一昔前の機材だと4:3が指定される場合もあります。

基本的にはその動画を使用するサービス(YoutubeやSNSなど)や会場(結婚披露宴など)に合わせて指定します。

 

 

設定⑤フレームレートについて

 

 

 

 

書き出しの設定時における『フレーム / 秒』というのは、

フレームの滑らかさを指定する値のことで1秒間にいくつのフレーム(コマ)で動画を出力するかの項目です。

 

 

 

 

フレームの値を上げることの特徴

  • 映像の動きが滑らかになる。
  • 映像の動きが滑らかになるほど目で見た感じと近くなるので日常感が強くなる。(動きがあるスポーツやゲーム向け)
  • フレーム数が増えるほど動画のデータサイズが大きくなる。
  • ビットレート(データ量)に制限があるサービスでは標準のフレームレートと比べて画質が低下する傾向にある

フレームの値を抑えることの特徴

  • ビットレート(データ量)に制限があるサービスでは高フレームレートと比べて画質の低下が抑えられる傾向にある
  • 映画フィルムで採用されている24fpsだと、程よいコマ落ちの映像が作れて非日常感を演出できる。(VLOG向け)
  • 高フレームレートの映像よりも動画データサイズが抑えられる。

 

 

 

設定⑥コーデック:固定について

 

 

最後に書き出しの設定時における『コーデック:固定』について説明します。

 

 

 

 

こちらは書き出し設定の『コーデック』タブにある項目なのですが、

レートコントロールを『固定ビットレート』にするとCBR形式で動画が出力され、データ容量が増える代わりに動画ファイルとして安定します。
※書き出した後の動画を更に動画編集ソフトに取り込んで編集したりする場合などに有用

 

 

 

 

CBR:固定ビットレート

予め指定されたビットレート(データ量)を一定にして書き出す方式で、動画編集ソフトに読み込む際に相性の良い書き出し方式です。データ量を節約しないので出力後の容量はVBRよりも大きくなります。

 

 

平均ビットレートを選択した場合は、VBR形式で動画が出力され、データ容量が抑えられる読み取り用の動画になります。
※動画編集ソフトに読み込めないわけではありませんが、音ズレなどが起きる可能性あり

 

 

 

 

VBR:可変ビットレート

映像の動きに合わせてビットレートを増減して書き出す方式で、読み取り用として書き出す際に有用。動きの少ないシーンのデータ量を節約するので出力後の容量はCBRよりも抑えられます。

 

 

 

動画制作に役立つフィルター:エフェクト機能3選

 

 

 

Shotcutにはフィルターと呼ばれる機能があり、この機能を各クリップに適用することで

視覚的なエフェクトや聴覚的なエフェクトを施すことができます。

 

 


※走査線のフィルター効果

 

 

エフェクト機能解説ページ

 

 

ここではとりあえず映像制作に使えそうなフィルター機能を3選にして紹介します。

 

 

 

カラーコレクション:映像の色を補正するフィルター機能

 

 

Shotcutにはフィルターと呼ばれる機能があり、カラーコレクションフィルターを素材に適用することで

映像の色を補正するカラーコレクションの機能を使用することができます。

 

 


※映像素材選択→フィルタタブ→「+」→「映像」のカラーコレクションを選択

 

 

カラーコレクションフィルターでは、シャドウ(映像の暗い部分)、ガンマ(映像の中間色)、ハイライト(明るい部分)

3つの項目からそれぞれ色の明暗や色彩などを調整することができます。
※下記画像参照

 

 

 

 

LUT(3D):映像に色のプリセットを適用するカラーグレーディング機能

 

 

Shotcutでは、フィルター機能からLUTファイルを適用することができるので

映像に色を付ける簡単なカラーグレーディングを行うことができます。

 

 


※映像素材選択→フィルタタブ→「+」→「映像」のLUT(3D)を選択

 

 

お手持ちのLUTファイルをフィルターで読み込んで使用するのですが

基本的にはカラーコレクションフィルターの上(フィルター画面上では下)に重ねて使用します。
※下記画像参照

 

 

これは、LUTを適用した後に、カラーコレクションフィルターで明暗などの調整をするためです。

 

 

 

 

 

LUTファイルはShotcutには内蔵されていませんので、無料公開されている3つのLUTパックを紹介します。
※Premium Beat & Rocket Stock & Color Grading Central

 

 

 

Premium Beat by shutterstock

▼ PB 17 Free LUTs:LUTパックのダウンロード手順

 

公開ページに移動

②Download 17 Free LUTs for LOG Footagをクリック

 

RocketStock by shutterstock

▼ RS 35 Free LUTs:LUTパックのダウンロード手順

 

公開ページに移動

②Downloadをクリック

 

The 70 Best Free LUTs by Color Grading Central

▼ 70 CGC LUTs:LUTパックのダウンロード手順

 

公開ページに移動

②Downloadをクリック

③ポップアップ画面に従う
※Instagramでメッセージを送る or 「I don't use instagram」をクリックしてサインアップ

④サインアップした後メールアドレスに記載されているダウンロードURLをクリック

 

 

 

上記のサイトなどからダウンロードしたフォルダを展開すると中にLUTファイルが入っています。

 

 

 

Motion Tracker:動く被写体にモザイクを追尾するモーショントラック機能

 

 

Shotcut Beta Ver. 23.04以降のバージョンでは

映像の動きをトラッキングできる『モーショントラッキング』の機能が使用できるようになっています。

 

 

上記のように動く被写体にモザイクを掛けたい場合は、まず2つのトラックを用意して同じ映像を並べます。

 

 

 

 

次に背面にある映像素材(V1)を選択して

『フィルター』→『フィルタを追加』→『Motion Tracker』を選択します。

 

 

 

 

Motion Trackerが追加できたら、①プレビュー画面上の四角の枠をトラッキングしたい被写体に合わせ

②トラッカーの名前を入力し③解析をクリックします。

 

 

 

 

解析が完了したら、予め複製しておいた前面の映像素材(V2)を選択し

『フィルター』→『フィルターを追加』→『マスク:シンプルな図形』をクリックします。

 

 

『マスク:シンプルな図形』のパラメータをモザイクを掛けたい大きさのパラメータに調節(オペレーションは上書き)

『Load Keyframes from Motion Tracker』をクリックします。

 

 

 

 

Motion Trackerの画面が起動したら

『Motion tracker』を先程トラッキングさせた名前(ここではMotion Tracker 01)を選択します。

 

 

次に、Adjust(意味:調整)をRelative Potision(相対的位置)にして

From Start(動画の開始位置) or 現在の再生位置を選択して適用をクリックします。

 

 

 

 

すると映像のマスク位置が『Motion Tracker 01』で解析された位置として適用されるので

あとは、この複製した映像素材(V2)にモザイクのフィルターを追加して完了です。

 

 

 

 

Shotcutは、エフェクトを映像の一部に適用することができないので、エフェクトを被写体に追従させたい場合

どうしても動画素材を2つ並べて片方にエフェクト+マスクをかける必要があります。

 

 

ただ、トラッキング機能が追加されたことでマスク位置だけは自動で調整できるようになりましたので

そのへんはとてもありがたい仕様になったかと思います。

 

 

Ver. 23.05時点でモーショントラッカーが適用できるフィルター

角の固定
切り抜き:長方形
GPS Text
マスク: シンプルな図形
サイズ・位置 ・ 回転
Size & Position (GPU)
Spot Remover
テキスト:リッチテキスト
テキスト:シンプル
タイマー

 

 

 

Shotcut Q&A

 

 

 

Q1.商用利用できるの?Youtubeで収益化してもいいの?

 

 

Shotcutは GPLv3 ライセンスに基づいておりますので商用利用しても大丈夫なプログラムでございます

もちろん収益化も可能です

 

 

Q2.Shotcutが起動しないのだけれど?

 

 

初めてインストールして起動しない場合は、PCスペックをもう一度確認し

問題がなければアンインストール後、再インストールしてください。

 

 

ここの項目は自己責任になりますが再インストール時のインストールオプションで

『Remove Shotcut Setting Frome Registry:過去にインストールしていた場合の古いレジストリー設定を削除する』にチェックを入れてお試しください

 

 

一応僕の環境では、上記項目にチェックを入れた再インストールをした後は

Shotcutの起動画面で最近のプロジェクトがアンインストール前と同じように選択できるようになっています。

 

 

 

 

Q3.Windows上で頻繁にクラッシュするのだけれど?

 

個々の環境によりますので、まずはShotcutの必要スペックをお確かめください。

 

必要スペックが足りているのに

不安定な場合はShotcutで使用されるOpenGLコードと一部のビデオカードドライバーと互換性がない場合があります
※最新のグラフィックドライバーに更新した後、『設定』→『描画方法』を自動に変えるなどでお試しくださいませ

 

 

 

 

まとめ:Shotcutの使い方を解説

 

 

 

基本的な動画編集機能は完備している無料ソフトなので

シンプルな動画編集であれば十分に役目を果たすことができるのではないかと思います

 

ただし、トランジションやエフェクトといった視覚効果は標準レベルですので

結婚式ムービーなどにはあまり向いていないことをあらかじめご留意いただければと思います。

 

 

余談ですが、当サイトで無料公開&販売しているmov形式の映像素材を使っていただければ

ある程度画面を華やかにすることができますので、よろしければご確認くださいませ。

 

 

 

 

結婚式用に作った素材やゲーム実況用の素材があります

 

 

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入江

管理人の入江です。ゲームを録画したり動画編集したりするのが趣味です。PowerDirector シリーズを愛用しており少し凝ったアニメーションの映像素材等を公開(無料&有料)しています。著書:『今すぐ使えるかんたん YouTube動画編集入門(技術評論社)』

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