無料版:DaVinci Resolveに対応
無料で超本格派の動画編集が行えるソフトウェア
『DaVinci Resolve』のダウンロード方法~使い方までの解説記事になります
DaVinci Resolveは、映画やテレビ番組などの作成に必要な
【動画編集、VFX、オーディオミキシング、カラーコレクション】のツールが統合された高機能ソフトウェアです
※DaVinci Resolve 17の最小システム要件(スペック)は以下を参照
DaVinci Resolveの特徴
- 無料版と有料版がありますが無料版でも高機能
- アカウント登録の必要があります
- OSはLinux、Mac、Windows(64ビットのみ)をサポート
- 日本語に対応
- 設定項目や機能が多いので上級者向け
- LUTに対応
プロ向けなので、それなりに要求スペックは高めです。
お使いのPCがスペックを満たしているかどうかを予めご確認ください。
DaVinci Resolve / 動作スペック | |
OS | Mac OS X 10.15 Catalina Windows 10 (64-bit) Linux CentOS 7.3 |
インターネット接続 | 作業中はインターネット接続の必要なし |
CPUプロセッサー | 最新のIntel® Core™i7 プロセッサーまたは同等のAMD |
RAM | Windows:最小16GB ※Fusion使用時は32GB Mac:最小8GB ※Fusion使用時は16GB |
グラフィックカード | Metal、OpenCL 1.2またはCUDA 10をサポートする2GB以上のVRAMを備えたGPU ↑その上で最新のグラフィックスドライバーが推奨されています |
DaVinci Resolve公式サイトからソフトをダウンロード
公式サイトの『今すぐダウンロード』をクリックし無償版の方でご自身のPCのOSに合わせたものを選択します。
※左側が無料版で上が最新版、下が現行版となっています
ご自身の環境に合ったものを選んだらアカウント登録が求められます。
各自項目を埋めて製品情報を無料版の[DaVinch Resolve]になっているのを確認し
右下の『登録&ダウンロード』を選択します。
『登録&ダウンロード』を押すとダウンロードリンクがでてくるので
ここからダウンロードすることができます
ダウンロードが完了したら『Zipファイル』を解凍し
『exeファイル』をダブルクリックしてインストールを進めます
まず、インストールするコンポーネントを選択するのですが
特にこだわりがなければそのまま『Install』と進めます。
各種項目
項目1:DaVinci Control Panels
※DaVinci Resolve用の専用パネル(入力ハードウェア)を使用する場合は、インストールします。
項目2:Blackmagic RAW Player
※Blackmagic RAWフォーマットのクリップの再生に最適なプレイヤー
項目3:Fairlight Audio Accelerator Utility
※Fairlightオーディオの最大限のパフォーマンスを引き出すドライバーで、高性能で低レイテンシー(音のデジタル化による遅延時間が短い)を実現
項目4:DaVinci Resolve 18.○.○.○○○○
※DaVinci Resolveのメインファイルで、数字はバージョンを表します
ソフトを起動したら日本語化
DaVunci Resolveを起動したら、まずは日本語化を行います。
起動画面で日本語化を行う
DaVinci Resolveを初めて起動すると上のようなウィンドウが出てきますので、
日本語になっていない人は右上の言語を選択するところから『日本語』に変更することで日本語化することができます。
あとは『続ける』を押すとDaVinci Resolveが起動します。
DaVinci Resolveの使い方を解説
ここからはDaVinci Resolveの動画編集を解説します。
まずは起動画面の右下の新規プロジェクトをクリックしプロジェクト名を入力します。
するとDaVinci Resolveの編集画面が開きますが、
DaVinci Resolveは画面下のメニューから編集モードを切り替えて編集を行います。
まずは、編集を行う前にプロジェクトのプロファイル設定(解像度やフレームレート)の確認をします。
メニューからファイルを選び『プロジェクト設定』をクリックします
プロジェクトとは
プロジェクトというのは、動画編集の編集内容を保存しておくファイルのことです。
編集を行う前にプロジェクトで設定されているフレームレートや画面サイズなどを予め確認しておくのが一般的です。
プロジェクト設定を開いたら、解像度と再生&タイムラインフレームレートをあらかじめ確認しておきます
※例えば一般的な設定だと、解像度がフルHD1920 x 1080、フレームレートは60fps / 30fpsですが非日常の動画は24fpsで作成されることが多い。
これらの解像度と再生&タイムラインフレームレートは自身の目的に合わせて設定します。
※フレームレートはfpsとも呼ばれ1秒間のコマ数(フレーム数)を表しています
フレームレートを設定する際は
『タイムラインフレームレート』と『再生フレームレート』の値は合わせておくのが良いでしょう
メディアストレージ:ファイルの取り込み(インポート)を行う
プロジェクト設定が確認できましたら、実際に素材ファイルを取り込んでいきます。
素材ファイルをDaVinci Resolveに取り込むには編集モードを<メディアストレージ>に切り替える必要があります。
※ウィンドウ下記のアイコンから編集モードの<メディアストレージ>をクリック
<メディアストレージ>に切り替えたら
編集に使用する素材ファイルを<メディアストレージ>画面にドラッグします。
もし動画を取り込んだ時にこのような表示が出たら
先程設定したフレームレートの値が変更されてしまいますので『変更しない』を選択します。
※オリジナルの素材と同じフレームレートで編集する場合は『変更』でOKです
この要領で動画編集に必要な素材(音楽や動画、画像など)があれば
その都度<メディアストレージ>に取り込んでいきます。
インポートした素材が音ズレする場合は?
録画時の設定によっては取り込んだ動画ファイルの映像と音声が徐々に音ズレしたりすることがあります。
そういった場合は音ズレしにくい動画ファイルに変換(※下記リンクを参照)してから取り込むようにしてください。
※音ズレしやすい動画ファイル=iPhoneで撮影された長時間のmovファイルやShadowPlayで録画したゲーム動画
また、複数の音声ファイルを取り込んで編集する際に、44,100Hzと48,000Hzの周波数が混在していると音ズレの原因になることがあります。
カットモード:基本的な動画編集を行う
編集に使用する素材が取り込めたら
DaVinci Resolve編集画面下部のアイコンを『カット』に切り替えます。
カットの編集モードでは、映像のカット、タイトルクリップの作成、エフェクトの適用などの作業ができます。
※エディットモードでも可能なのでお好みの方でOKです
動画素材の不要なシーンをカットする
DaVinci Resolveの編集モードを『カット』に切り替えたら
<メディアストレージ>に取り込んだ動画素材をタイムラインに挿入します
するとタイムラインに動画素材が挿入されますので
『ここからのシーンは不要』という部分を決めてその位置にタイムラインバーを移動します
そして(クリップを分割ボタン)を押すと動画素材が前後に分割されます。
次に同じ要領で『ここまでのシーンは不要』という位置にタイムラインバーを移動し(クリップを分割ボタン)を押して分割を行います。
すると2回に分割されたシーンが『不要なシーン』になりますので
この不要部分を選択して『DELETEキー』を押すと不要なシーンがカットされます。
このように動画クリップの中にある不要なシーンを削除していくことで
最終的に必要なシーンだけが残るようになります。
シーンの間にトランジション(切り替え効果)を設定
カットが終わったら場面と場面の境目に『ビデオトランジション』を設定してみます。
※ビデオトランジションというのは、場面が切り替わる際のオシャレな場面切り替えアニメーションのこと
まず画面上部の『トランジション』を選択します
すると『ビデオトランジション』の一覧が表示されます
※無料版では、合計で31個のビデオトランジション(+Fusionトランジション)があります
この中から『お好きなトランジション』を選び、場面と場面の間にドラッグして挿入します
するとドラッグしたポイントにトランジションが適用されます。
※挿入した後に異なるトランジションをドラッグすれば簡単に別のトランジションに置き換えられます。
※始点か終点をドラッグすることでアニメーション時間を調整することができます。
単一クリップの始まりや終わりにもトランジション設定可能
トランジションはシーンとシーンの間だけではなく、単一クリップの冒頭や終わり部分にも適用することができます。
例えば単一の動画クリップの冒頭に『クロスディゾルブ』を適用すればお手軽にフェードインの映像効果を施すことができます。
また『カットモード』画面の右上にある『インスペクタ』を開いてからトランジション部分をダブルクリックすると
トランジションの細かいパラメータ調整を行うことができます。
※ここの設定はかなり難しいですがイーズ機能(速度を変えて緩急をつける機能)も使えて高機能
シーンにタイトルを作成&追加する
次に動画にテキストを表示するためのタイトルクリップ(素材)を作成します。
※タイトルクリップは画面上部の『タイトル』をクリックするとタイトル素材のプリセットがすべて表示されます
プリセット画面の中から『お好みのタイトル素材』を選んでタイムライン上の表示させたい位置にドロップして挿入します
※挿入したタイトルクリップの始点や終点をドラッグすることで表示時間が調節可能です
また『インスペクタパネル』が開いている状態で『タイトルクリップ』を選択すると細かくテキストの調整を行うことができます。
テキスト編集の基本解説ページ
エディットモード:音声ファイルの調整やBGMを挿入
映像に関する編集が終わったら
DaVinci Resolveの画面下部のアイコンを『エディット』に切り替えます。
『エディット』の編集モードではトラックの管理やフェード等の設定がしやすいのでここではBGM等を編集するのに使用します。
※カットモードでできることはエディットモードでも可能なのでお好みの方でOKですがエディットモードは画面がごちゃごちゃしているのでご注意ください
BGMを挿入するオーディオトラックを追加する
まず、BGMを挿入するオーディオトラックを追加します。
動画編集におけるトラックについて
トラックというのは、素材をタイムライン上に配置する入れ物のことで、複数のトラックを使うことで複数の素材を同時に表示することができます。
- ビデオトラック:動画の映像部分や画像、テキストなどの映像に関する素材を入れて使用
- オーディオトラック:動画の音声部分やBGMなどの音声に関する素材を入れて使用
『エディットモード』のトラックが並んでいる部分を右クリックして『トラックを追加』→『Stereo』を選択します。
すると『オーディオトラック2』が追加されますのでこの中にBGMを追加します。
BGMを挿入する
オーディオトラックが追加できたらその中にBGMを挿入します。
※挿入したいBGM素材はあらかじめ『メディアストレージ』画面にインポートしておきます:手順は割愛
BGM素材を先程追加したオーディオトラックにドラッグして配置します。
始点や終点をドラッグしたりタイムライン上での位置を移動したりしてBGMの位置と長さを調整しておきます。
音量の調節方法
音量の調節はオーディオクリップの白い横線を上下に動かすことで直感的に調節可能です
フェードインとフェードアウトの設定方法
音量のフェードインとフェードアウトは
オーディオクリップの始点 or 終点にある白いキューを動かすことで設定可能です
※下記画像だとオーディオクリップの始点のキューですので、矢印の長さ(=時間)をかけてフェードインしてくる設定になっています
これが初期状態でフェードインを設定していない状態です
フェードインとフェードアウト
ここでいう『フェード』というのは、徐々にという意味を指し
音のフェードインなら、無音から徐々に通常の音量に入っていく(インしていく)ことで
音のフェードアウトなら通常の音量から徐々に無音になっていく(アウトしていく)ことです。
『エディットモード』のタイムライン上で丸ごとトリミング
次に『エディットモード』の応用として
タイムライン上のクリップを縦に丸ごとトリミングする方法を解説します
※この方法では、タイムライン上で指定したイン点とアウト点を指定してその部分をまるごと削除することができます
このトリミング方法では、トラック毎に設定されている
トリミングや切り取りを可能にする:設定をONにしているトラックのみ影響を受けます
まずタイムライン上で削除したいシーンの始点部分に再生バーをあわせて『iキー』を押してイン点を指定します。
次に同じ要領で削除したいシーンの終点部分に再生バーをあわせて『Oキー』を押してアウト点を指定します。
続いて、イン点とアウト点を指定後どのクリップも選択していない状態にすると選択範囲のみがアクティブになります
※選択範囲以外は暗く表示されます
この状態で『DELETEキー』を押すと
トリミングが許可されているトラックが縦にまるごと削除されトリミングを行うことが可能です
デリバーモード:編集した動画を書き出す(エンコード)
編集が終わったらプロジェクトの編集内容を1つの動画として出力しますので
DaVinci Resolveの画面下部のアイコンを『デリバー』に切り替えます。
『デリバーモード』では動画の書き出し設定や書き出し先を指定し、1つの動画として出力することができます。
デリバーモードに切り替えられたら書き出したい範囲を指定します。
※中段のレンダーの横から、範囲指定かタイムライン全体指定かを選べます
『タイムライン全体』を選択した場合は、素材が存在している範囲を自動で選択してくれます。
※自分で範囲指定したい場合は、エディットモードで『イン点』と『アウト点』を指定し、デリバーモードで『イン/アウトの範囲』を選択します。
出力する範囲が決まったら左のレンダー設定画面から書き出し設定を行います。
YoutubeやVimeoなど、需要の高いプリセットがありますので
それに準ずる人はそちらを選択すると迷いが少ないと思います。
まず上から、[名称]と[保存先]を選択します。
次に『ビデオの書き出し』から『フォーマット』と『コーデック』を選び指定します。
フォーマットというのは、動画の拡張子を決める要素でmp4やQuicktimeなどが需要が多いかと思います。
※mp4なら『h.264』か『h.265』のコーデックが一般的ですが、『h.264』のほうが対応しているサービスが多く安定しています。
あとは『解像度』『フレームレート』『品質』を設定して大まかな設定は完了します。
解像度とフレームレートは用途に合わせて設定してください。
例えばYoutubeに上げる動画ならフルHD(1920 x 1080)の60 or 30 or 24フレームレートが一般的です。
品質は、画質に影響しますが高い値にするほど動画サイズが重たくなりますのでご注意ください。
※逆に低すぎるとブロックノイズなどが発生しますのでバランス良く設定するのがおすすめです
エンコード設定が完了したら、『レンダキューに追加』をクリックします。
これで問題がなければ『レンダー開始』を押します。
無事に出力できたら、保存先に動画ファイルが作成されていると思います。
DaVinci Resolve の豆知識のコーナー
DaVinci Resolveの気になった点などを記していきます
アップデートはどうするの?
DaVinci Resolveはソフト使用時のインターネット接続を不要としており
アップデートに関しても自動アップデート機能などはありません
なので、最新バージョンの更新を自分でチェックし、手動でアップデートを行う必要があります
■アップデートがあるか確認する
DaVinch Resolveの編集画面のインターフェースからアップデートを確認することができます。
①メニューバーの『DaVinci Resolve』をクリックします
②『アップデートを確認』を押します
これでアップデートがあるかどうかを確認することができます
■アップデートがあった場合は...
もしアップデートがある場合、このような画面に移ります
右下の[ダウンロード]を押すとダウンロードリンクに直接つながりますので、ファイルをダウンロードします
ダウンロードしたファイルを使って新しく上書きインストールし直すとアップデートが完了します
旧版:クイックセットアップを行いPCへの互換性を確認する
旧版(ver 16)では初回起動時にクイックセットアップが起動しますので
ここを押してPCとソフトの互換性(:適合性)をチェックしておきましょう
継続をクリックします。
次にデフォルトで起動するプロジェクトの種類(解像度)を選択します
※ここで選んだプロジェクトが起動時に自動で選択されるようになります
解像度項目
SD:720 x 420
※アナログ放送と同等の画質で省略すると420Pで、旧式のDVD画質でもあります。
HD:1920 x 1080 / 1280 x 720
※1920 x 1080は1080pと省略されフルハイビジョン(フルHD)がこれに当たります。1280 x 720は通常のHDで地デジ放送の少し劣化した画質です。
Ultra HD:3840 × 2160
※4Kなどと呼ばれる解像度のHDです。フルHDの2倍綺麗ですが、編集においてはPCにより高い負荷がかかります
当然ですがプロジェクトの解像度をあげることでPCにかかる負荷は増大します
※UHDの4Kくらいになると32GBほどのメモリ容量が必要になります
キーボードレイアウトは、他のソフトにレイアウトを近くする設定です
※ここで明記されているソフトの使用歴があればそれを選択すると使いやすいかもしれません
ここではデフォルトの『DaVinci Resolve』を選択しますので
以下の説明時のインターフェースレイアウトもすべてそれに準じます
これにて旧版のセットアップは完了です
総括:DaVinci Resolveの簡単な使い方を解説!日本語化から書き出しまで
無料版とはいえプロが使う映像作成ソフトなので、機能に関しては申し分ないと思います。
ただそれ故に求められるPCスペックが高いのでその点だけご注意ください。
余談ですが、当サイトで無料公開&販売しているmov形式の映像素材を使っていただければ
ある程度画面を華やかにすることができますので、よろしければご確認くださいませ。