難易度:中級者向け
新トランジションとテキストマスクを応用しキーフレーム機能を使用します
・新トランジション使用※PowerDirector 19 Ultra以上で搭載
・キーフレーム機能
・イージング機能
・テキストマスク機能
PowerDirector 19 Ultra以上に対応(最新のトランジションをしようする為)
※トランジションがない方はあえてなしでもOKかと思います
今回は、映画スパイダーマンやアイアンマンなどの『MARVEL / マーベル』っぽいオープニング演出を
PowerDirectorで作成、再現する方法を紹介いたします
玄人向け:MARVEL:イントロ風オープニング』を再現する方法の記事はこちら
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PowerDirector 19で「MARVELイントロ風オープニング」を再現する方法
PowerDirectorで作成する MARVEL:イントロ演出 使用する主な機能 ・キーフレーム機能(イージング+アンカーポイント含む) ・複数色指定クロマキー合成 ・セ ...
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ただMARVELっぽいものを作るのではなくて
ご自由にカスタマイズすることができる箇所がありますので
自分の色に合わせて調整して使用していただくことを目的としております
2020年3月に追加された365ユーザー専用のトランジションを使用しますのでその点についてはご理解いただけますと幸いです
※PowerDirector 19 Ultra以上で買い切り版でも追加されました
元365 サブスクリプションユーザー専用トランジション
※現在はPowerDirector Ultra以上で搭載済み
この演出では歪みエフェクトの『Warp Vertically / ワープ(上下)』を使用します


キーフレームとイージング関連記事
それでは、まずはDEMOを御覧ください
このように、1秒間に5~6枚のスライドショー + 拡大エフェクトをかけた映像に対して
『拡大/縮小キーフレームを設定した赤い背景のテキストマスク』が通常の大きさになって表れてくるという
MARVELに似せた演出です。
赤い背景のテキストマスクを使えばMARVELっぽくなりますし
なきゃないでそれなりにオシャレな通常のオープニング演出にすることも可能です。
もくじ
メイン:『MARVEL風』に加工する手順
MARVEL風に加工する手順は以下の6つになります。
1.切り替わっていく画像を1秒で5枚表示されるように表示時間を調整して並べて配置
まずは切り替わっていくスライドショー的なものを作成します
このスライドショー的なものは1秒に5枚連続で表示されるようにすると
マーベルっぽくなります
1秒に5枚表示する速度で配置しますと
プロジェクト設定を『60fps』にしている人は1枚あたり12フレームになります
※12 x 5 = 60フレーム
プロジェクト設定を『30fps』にしている人は1枚あたり6フレームになります
※6 x 5 = 30フレーム
2.並べた画像素材のつなぎ目を指定したトランジションで繋げる
1で配置した画像群のつなぎ目に指定したトランジションを設定します。
1枚あたりの表示時間を12フレームで配置した場合は
トランジションの表示時間も12フレームに設定するのが最適です
3.画像にトランジションを加えただけの動画を出力し置き換える
2でできた『画像+トランジション』のまま編集を進めると
PCにかかる負荷が少し重たくなってしまうのでスペックが心配な方は
一度1つの動画として出力→そのまま置き換えてください


4. 拡大エフェクトを配置してキーフレームを設定する
3で動画に置き換えたら、その素材に対して拡大エフェクトをかけます
エフェクトトラックに『拡大エフェクト』を入れてキーフレームを設定することで
大きい画面からだんだん小さくなっていく演出にします
※拡大率は200から0に変わっていくキーフレームアニメーション


5.INとOUTのフェードアウトアニメーションを設定
4までで作成した『切り替わる画像』+『拡大アニメーション:エフェクト』に
フェードインとフェードアウトを設定します
ここではトランジションを使わずに黒と白のカラーボードに
不透明度のキーフレームアニメーションを施して設定します
※動画に置き換えた方は、トランジションルームから同じ効果を得られるトランジションをかけてもらっても大丈夫です


お好みのカラーボードを使ってテキストマスクを適用+キーフレーム機能でアニメーションを調整
最後にお好みの色のカラーボードを使ってテキストマスクを作成します
あとは不透明度のパラメータに対してキーフレーム機能を使うことで
徐々に文字が浮かび上がってくる演出をかけることができます
流れはこのようになります。
作業1.切り替わっていく画像を1秒で5枚表示されるように表示時間を調整して並べて配置
まずは、スライドショーになるように映像素材を並べていきます。
並べる時に気を付けるのは各映像素材の表示時間です。
注意
いきなりメインのプロジェクトファイル編集ファイルで演出アニメーションを行うのではなく
テスト用の新規プロジェクトファイルで練習してみてください。
DEMOのように1秒で5枚表示されるようにするには
プロジェクト設定でFPS(フレームレート)を60に設定している人は・・・
1秒で60フレームなので、1枚あたり12フレームの表示時間に設定すると5枚で1秒ピッタリになります
プロジェクト設定でFPS(フレームレート)を30に設定している人は・・・
1秒で30フレームなので、1枚あたり6フレームの表示時間に設定すると5枚で1秒ピッタリになります
このような感じになります
あとは何秒のオープニング演出にするかで画像枚数が決まりますが
『映画:スパイダーマン』の冒頭部分はちょうど10秒かけてアニメーションが完了していたので
僕もそれと同じく10秒でDEMOを作成しております
※1秒が5枚なので、10秒で50枚
10秒だと50枚になりますが、切り替わる時間が速いので同じ写真を使っても実はあまり違和感がなかったりします
※同じ写真を連続で表示しなければ問題なし
作業2.並べた画像素材のつなぎ目を指定したトランジションで繋げる
次に、1で並べた映像素材と映像素材の間にトランジションを設定していきます
※一番マーベルっぽくなるトランジションは365ユーザー専用のトランジションなのでそのへんはご了承ください
使用するトランジションは、『トランジションルーム』→『歪み』→『Warp Vertically』です。
そしてトランジションの設定は『クロス』で『表示時間』は1枚の画像の表示時間と同じ(12フレーム or 6フレーム)でOKです
PowerDirector上の『基本設定』→『編集』→『トランジション』の時間を0.2秒にすると
ちょうど12フレーム or 6フレームになります
作業3.PCスペックに不安な方は、画像にトランジションを加えただけの動画を出力し置き換える
次に、2で出来上がった『画像+トランジションの映像素材』を動画として書き出して置き換えておくことで
これから行う作業でのPCへの負荷が軽くなります
素材を範囲出力するには、タイムライン上の再生バーにある『黄色のバー』を使用してください
この黄色いバーをドラッグして範囲を指定することができますので
範囲を指定したらタイムラインウィンドウにある『範囲出力』を押していただければそのまま範囲を指定して出力することができます
作業4.拡大エフェクトを配置してキーフレームを設定する
次に、3までで作成した映像素材に対して『拡大エフェクト』をかけます。
『拡大エフェクト』は、3までで作成した映像素材の前面にあるエフェクトトラックにいれて使用してください。
※『拡大エフェクト』の表示時間は3と全く同じ、かつタイムライン上で重ねていただいてOKです
そしてキーフレーム設定を行って、
時間経過により最大の拡大率から通常の拡大率へと戻っていくアニメーションにします
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『拡大エフェクト』の始めと終わり部分に2点キーフレームを設定し
『始点部分の幅と高さを200』にして『終点部分の幅と高さを0』に設定してください。
拡大エフェクトでは200が最大の拡大率、そして0が通常の大きさの拡大率になりますので
だんだんと通常の大きさに戻っていくようなアニメーションに仕上げるのがポイントです。
作業5.INとOUTのフェードアウトアニメーションを設定
次に、4までで作成した動画にフェードインとフェードアウトを設定します。
本家のMARVELでは黒からのフェードイン、そして最後は白に向かうフェードアウトになっていますので
今回もそのようにします。
そして3で動画に置き換えていない場合のことを考えて、『画像+トランジション』と『置き換えた動画』のどちらでも設定可能なように
黒と白のカラーボードを使用して黒背景からのフェードインとだんだん白背景になっていくフェードアウトの設定方法の説明を致します。
まずは、PowerDirectorの『メディアルーム』の上部タブを『カラーボード』に切り開けて
カラーボードの選択ウィンドウを表示します。
この中から黒のカラーボードと白のカラーボードを上記の画像のように重ねていきます。
それぞれの表示時間はおよそ2秒で大丈夫です
そしてそれぞれのカラーボードの不透明度のパラメータに対して『キーフレーム設定』を行います。
黒のカラーボードは・・・
キーフレームの始点部分に不透明度100を設定、終点部分に不透明度0を設定することで黒背景がだんだん透明になっていく:フェードインのアニメーションを施すことができます
白のカラーボードは・・・
キーフレームの始点部分に不透明度0を設定、終点部分に不透明度100を設定することでだんだん白背景になっていく:フェードアウトのアニメーションを施すことができます
作業6.お好みのカラーボードを使ってテキストマスクを適用+キーフレーム機能でアニメーションを調整
最後に、5までで作成した映像素材に対して、『カラーボードとテキストマスク機能』を使ってMARVELっぽく仕上げます
先ほどと同じように『カラーボードウィンドウ』を開きます
そしてお好みの色の『カラーボード』を上記の画像のように重ねて配置してください
次に配置した『カラーボード』を選択し、『デザイナー』→『マスクデザイナー』を起動します。
そして、『マスクデザイナー』が開いたら『テキストマスク』を選択してお好みのテキストマスクを作成して下さい
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テキストマスクも可能な「マスクデザイナー機能」の解説|PowerDirector
マスクデザイナー機能 素材にマスクをかけて映像の一部を非表示にすることができる機能です ・デフォルトマスク ・イメージマスク ・テキストマスク ・ブラシマスク   ...
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テキストマスクが作成できたら、OKを押して『マスクを反転』にチェックを入れます。
これで後は、先ほどの白背景のカラーボードと同じように
素材を選択→『キーフレーム』→『不透明度』に対してキーフレームアニメーションを施せば完成でございます。
まとめ:PowerDirector 365で映画の『MARVEL / マーベル風』のオープニング演出を再現する方法
いかがでしたでしょうか
文字列や色などは自由にカスタマイズできますので
MARVELっぽくありつつも自分の色を出して作成できるかなと思います
作成難易度的にはキーフレーム機能とマスク機能を使いますので
ある程度PowerDirectorになれていないと大変かもしれませんが
それらの解説記事なども用意しておりますので、そちらも見ていただければと思います
ご不明な点等ございましたらコメントくださいませ


玄人向け:MARVEL:イントロ風オープニング』を再現する方法の記事はこちら
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