製品版PowerDirector Ultimate以上 + win版:PowerDirector 365以上に搭載
映像制作におけるグローエフェクトというのは、
光をにじませることで幻想的な表現を可能にするエフェクト効果のことです。
※カメラのレンズにつけるソフトフィルター的な効果です。
エフェクト:視覚効果について
ここでいうエフェクトは、視覚効果などの特殊効果を指しています。
色調を変えて白黒にしたり光源を光らせて神秘的な視覚演出を行えたり、様々なエフェクトがあります。
ソフトフィルターについて
▶ Kenko Tokina公式サイト:ソフトフィルターとは?
このページでは、動画編集ソフト『PowerDirector』で使えるグロー効果について解説します。
※エフェクト名:BCC Fast Film Glow
BCC Fast Film Glow 概要
『BCC Fast Film Glow』は、OpenCL技術を使用することで
パフォーマンスを飛躍的に向上させたアクセラレーションエフェクトです。
『BCC Fast Film Glow』はオブジェクト・対象物が強い光源を受けて輝くような従来のグロー外観効果を生成します。
一般的なグローエフェクトは
オブジェクト内の白い部分を輝かせるようにすることであり、BCC Fast Film Glowにおいても同じ挙動が行われます。
エフェクトの使用方法|BCC Fast Film Glow
BCC Fast Film GlowはPowerDirectorのエフェクトルームから使用することができます。
『エフェクトルーム』→『BCC Fast Film Glow』をタイムラインのエフェクトトラック or 素材に挿入して使用します。
※このエフェクトは従来のPowerDirectorのエフェクトと同様に2つの使用方法があります。
『エフェクトトラック』を追加する場合は
『画面下部:タイムラインウィンドウ』にある『トラックを追加』ボタンをクリックします。
すると『トラックマネージャー』が起動しますので、エフェクトトラックに追加数である『1』を入力し
お好みのトラック位置を指定してOKを押すことで『エフェクトトラック』を追加できます。
あとは、追加されたエフェクトトラックの中に
お好みのエフェクトをドラッグするだけで特殊効果を適用できます。
エフェクトの2つの使用方法
・全体適用:エフェクトトラックに入れて画面全体にエフェクトを掛ける
・個別適用:テキストなどの素材に個別適用してその素材だけにエフェクトを掛ける
このエフェクトを画像や動画全体に掛けたい場合は、エフェクトトラックに挿入して使用し
タイトル素材だけに適用したい場合は、タイトル素材に直接ドラッグして個別適用して使用します。
エフェクトトラックにBCC Fast Film Glowを挿入した場合は、『修正』をクリックするとエフェクトの設定画面が開きます。
※素材に個別適用した場合は、素材を選択後→エフェクトをクリック
エフェクトの設定|各種パラメータ
各種パラメータはエフェクトの設定画面から調整可能です。
※エフェクトトラックに挿入したエフェクトは『修正』をクリック
※素材に個別適用した場合は、素材を選択後→エフェクトをクリック
主なパラメータ
グロウ強度:グローエフェクトの強度を制御する値です。値が大きいほど白い部分が強く輝きます。
グロー半径:グロー効果が広がる半径を設定する値。
グローしきい値:グローエフェクトの影響を受けるピクセル値を設定する値。
※0だと入力クリップ内のすべてのピクセルにグローが適用され、200の値に近づくほどグローが適用されるピクセルが減少します。
X半径:横方向のグロー強度を制御する値。値が大きいほど横にグロー効果が引き伸ばされる。
Y半径:縦方向のグロー強度を制御する値。値が大きいほど縦にグロー効果が引き伸ばされる。
グロウカラー:グローの色を設定します。デフォルトは白
オリジナルでミックス:エフェクトを元のフィルタリングされていないクリップとブレンドする値。0が最大強度で200が最小強度
プリセット|BCC Fast Film Glow
BCC Fast Film Glowフィルターには7つのプリセットが含まれているので
プリセットの中からイメージに近いものを選択したあとでパラメータを微調整するのがおすすめです。
※プリセットはエフェクトの設定画面左下の『デフォルト』をクリックすると切り替えられます
定番のグローエフェクト演出3選
ここからはBCC Fast Glowのエフェクトを使った定番のグローエフェクト演出を紹介します。
①過去の回想 or 幻想的な表現として使用する|グローエフェクト
製品版:PowerDirector Ultimate以上に対応
※BCC Fast Film Glow
一番シンプルな使い方として「過去の回想」や「幻想的な表現」として使うと効果的です。
まず、グローエフェクトを適用したい動画素材をPowerDirectorのタイムラインに配置します。
次にエフェクトルーム→サードパーティ→『Bcc Fast Film Glow』を配置した動画素材にドラッグします。
次にこの動画素材を選択して『エフェクト』を開きパラメータを調整します。
デフォルトの状態でも使いやすいグロー効果になっているので、
グロー強化の値を若干数調整するだけでOKです。
光の強度を強くしたい場合は、デフォルトのグロウ強度『6』を『7~10』程度の値に調整するのがおすすめです。
②場面転換として使用する|グローエフェクト×キーフレーム
製品版:PowerDirector Ultimate以上に対応
※BCC Fast Film Glow ×キーフレーム
こちらは、グローエフェクトを使って過去の場面に場面転換に使用する際の調整方法です。
まず現在を表現する動画と過去を表現する動画を並べます。
※この時過去を表現する動画には予め①のような通常のBCC Fast FIlm Glow を適用しておくと良いでしょう。
次にこの素材の前面にエフェクトトラックを用意して
BCC Fast Film Glowを配置し0.5秒の表示時間に調整します。
※配置位置は、2つの映像素材の前面エフェクトトラック&2つの映像素材が切り替わるタイミングが真ん中になる位置
続いて配置したエフェクトを選択して『修正』をクリックし
プリセットがデフォルトになっていることを確認しておきます。
そしてこのエフェクトを選択した状態でキーフレームをクリックします。
続いてキーフレームの設定画面のグロウ強度パラメータに対してキーフレームを作成していきます。
まず、始点位置に赤いタイムラインバーを移動して値を『0』にします。
次に真ん中に赤いタイムラインバーに移動して値を50程度(ここはお好みでOKです)にします。
※このとき2個目のキーフレームが作成されていることを確認しておいてください。キーフレームがなければ新規で追加して値を50程度にしておいてください。
続いて終点位置に赤いタイムラインバーを移動して値を0に設定します。
これでグロー強度が50になるタイミングで場面が切り替わるようになります。
③スローモーション演出として使用する|①+②
こちらは、FPS系ゲームのキルデス集の作例動画ですが、
上記クリップのシーンでは、スローモーションになる瞬間に②の演出を、スローモーション時は①の演出を加えています。
場面は切り替わっていませんが
動画速度が通常からスローモーションに切り替わるときに②の演出を使うのも定番でおすすめです。
総括:映像にグローエフェクトを付ける動画編集|PowerDirector
グロー効果を与える+光源の色を変えるという点で『BCC Colorize Glow』と似ているんですけど
こっちのほうが直感的に色と強度と光の方向を制御しやすい印象です。
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