PowerDirectorで作成する
グリッチノイズなテキスト
▶テキスト作成の手順
- テキストを作成
- BCC Video Glitchをテキストに個別適用
- キーフレームパラメータを調整
PowerDirector Ultimate以上+Win版サブスクリプションのみ対応
この記事では、PowerDirectorのサードパーティ製エフェクトである『BCC Video Glitch』の機能を使って
グリッチテキストを作成する方法や作成例について解説しています。
映像制作におけるグリッチとは
デジタル機器のエラーノイズなどの視覚現象を指し映像制作においてはそれらの視覚現象を利用して作品を演出・制作する手法のこと
お使いのPowerDirectorに当エフェクトが搭載されているかをご確認ください
エフェクト使用上の注意点としてUltimate未満のパッケージとMac版のPowerDirector 365にはこのエフェクトは搭載しておりません。
この記事を読み進める前に自分のPowerDirectorのエフェクトの中に『BCC Video Glitch』があるかどうかを予めご確認ください。
グリッチノイズテキストの大まかな作成の流れ
今回はグリッチテキストを下記手順で作成します。
作成手順の流れ
①タイトルデザイナーで文字を装飾する
②装飾したテキストクリップに『BCC Video Glitch』を個別適用する
③個別適用したエフェクトをキーフレームでパラメータを調整する
手順① タイトルデザイナーで文字を装飾
エフェクトを掛ける前に、テキスト素材を作成しお好みのテキストにデザインしておきます。
ここで複数のテロップに分けて適切なINのアニメーションを作成しておくことで仕上がりがかなり良くなります
※詳しい解説はグリッチテロップの作例で行います
テキスト作成関連解説ページ
手順② テロップに『BCC Video Glitch』を個別適用
手順①で作成した『テキスト素材』に『BCC Video Glitch』をドラッグして個別適用します。
次に、素材の『i』マークをクリックし『BCC Video Glitch』をクリックしエフェクト画面に移行します。
※旧バージョンではアイコンのデザインが異なる可能性があります
エフェクト画面では左下の『デフォルト』という部分にプリセットが用意されているので
一番いいなと思うプリセットを選択します。
手順③ エフェクトのキーフレームパラメータを調整
最後に、手順②で適用したエフェクトの強度をキーフレームで調整します。
『テキスト』を選択→『キーフレーム』→『不調の強度』のパラメータを使ってグリッチの強度を調整していきます。
ここでは4つのキーフレームを使って強度アニメーションを行います。
キーフレームパラメータ:不調の強度
- 1秒00フレーム地点キーフレーム : (200)
- 3秒00フレーム地点キーフレーム : (0)
- 4秒00フレーム地点キーフレーム :(200)
- 4秒20フレーム地点キーフレーム :(0)
自分でキーフレームアニメーションを作りたい時は、まずは最小の2つのキーフレームでできること
次に3つのキーフレームでできること、という感じでそれぞれのキーフレーム数でできる幅を感じながら試してみてください。
グリッチテロップ作例①
ここからは実際の作例をご紹介します。
作例の概要
BCC Video Glitchの使用プリセット:Crazy Block Shifts
おすすめ有料グリッチ音源:PIXTA【SFX】グリッチSE_05 衝撃
※PIXTAで『70627270』と検索してください
おすすめ無料グリッチ音源:kyohei 様制作のグリッチ効果音セット
※17番と18番を使用
おすすめフォント:Hooked Up 101 Font / Cyberpunk 2077
手順①テキストを3つに分割してデザイン
最初にタイトルデザイナーでテロップのデザインを作っていきます。
まずテキストクリップを配置してお好みの時間(DEMOでは5秒)に調整しておいてから『タイトルデザイナー』を起動します。
そして、お好みの文字列とフォントスタイルでテロップを仕上げてお好みの位置(ここでは真ん中)に配置します。
※後で調整するのでざっくりでもOK
そして作成したテロップを『タイトルデザイナー』上で3つに複製してすべて同じ位置に重ねます。
※コピーのショートカットキー:Ctrl + C
※ペーストのショートカットキー:Ctrl + V
そしてそれぞれの表示時間を以下の画像のようになるように調整します。
※下記は60FPSでのフレーム換算なので30FPSで動画を作っている方は半分のフレーム数で調整してください
1つ目のテキスト:0フレーム→20フレームまで表示
2つ目のテキスト:20フレーム→30フレームまで表示
3つ目のテキスト:30フレームから終わりまで表示
手順②1.Tの装飾
テキストが複製できたらまずは、一番最初に表示されるテキスト素材を編集します。
作業に入る前に!
作業に入る前に1以外のテキスト素材のチェックを外して非表示にしておくと作業がやりやすいです
まず『フォント』のチェックを外します。
※『フォント』のチェックを外すと『塗り』が透明になります
そして『境界線』にチェックを入れて『色』を白、『サイズ』を細めに設定します。
次にサイズを画面いっぱいくらいに大きくして中央に配置します。
※このテキストは短時間しか表示されないので画面外に出てもOK
最後に、『アニメーション』タブを開いてINのアニメーションを設定します。
『開始アニメーション』→『グロー』を選択→INのバーを『最大』→OUTのバーを『最小』に設定します。
※下記画像を参考にしてください。少しわかりにくいですが『緑色の表示時間バー』の中にある頭とお尻のバーのことです
手順③2.Tの装飾
次に2つ目に表示されるテキストのデザインを作成します。
先ほどと同じように『2.T』と『3.T』のチェックを外しテロップ2だけチェックが入っている状態にしておくとわかりやすいです。
そして2のテキスト素材を選択している状態で、テロップを下にズラして配置します。
※10フレームの超短時間のみ表示するテロップです
手順④3.Tの装飾
そして最後に表示されるテキストのデザインを作成します。
1と2のチェックを外しテロップ3だけチェックが入っている状態にしておきます。
このテキストが一番表示時間の長いメインのテロップになりますので中央配置+適切な見やすさで仕上げます。
※ここはお好みでOKです
あとはすべてのテロップにチェックを入れて『OK』と押すとテキストのデザインは完成です。
手順⑤BCC Video Glitchを個別適用してプリセット設定
手順④までで作成したテキスト素材に『BCC Video Glitch』のエフェクトをドロップして個別適用します。
※今回は『Crazy Block Shifts』のプリセットを使用
これだけでメインのグリッチのエフェクトは完成なんですが
これだけだとずっとグリッチ効果が出続けてしまいますのでキーフレームで軽く強度に変化をつけるようにします。
テキスト素材を選択し、キーフレームをクリックします。
キーフレームの画面を開いたら『不調の強度』にキーフレームを作成していきます。
キーフレームの作成
- 1個目のキーフレーム:INのアニメーションが終了する30フレーム地点に作成
- 2個目のキーフレーム:ざっくり2秒地点に作成
そしてそれぞれのパラメータを下記のように設定します。
キーフレームの作成
- キーフレーム(1):不調の強度200
- キーフレーム(2):不調の強度0
こうすると下記のようになりINの部分でのみグリッチ効果がでるグリッチテロップを作成することができます。