Hitfilm のフリープランに対応
HitFilmでテロップを作成する方法を解説いたします。
少し癖がありますが、複数の境界線を簡単に設定できるのでTV風2重縁テロップなどが得意です。
HitFilmの基本解説ページ
HitFilm:テロップの作り方
HitFilmのテロップ(TEXTクリップ)は下記3つの作業で作成できます。
①まずはタイムラインを確認しながらテロップを表示したいタイミングに再生バーを移動させます。
②TEXTツールを選択しViewerパネル(プレビュー画面)上の出したい位置をクリックします。
これでTEXTクリップを作成することができますので、③そこに任意の文字列を入力すればOKです。
①テロップを表示したいタイミングに再生バーを移動
まずはTEXTクリップを作成するタイミングに再生バーを移動させます。
※予めメインの映像素材はタイムラインに配置しておいてください
②TEXTボタンを押す
次にプレビューパネルの(テキスト)をクリックします。
そしてテロップを出したい位置を(ざっくりでOK)クリックすると
TEXTクリップがタイムラインに作成されます。
※この時ビデオトラックが自動で新規追加されますので手動でトラックを用意しておく必要はありません
(3)お好みの文字列を入力する
TEXTツールが選択されている状態でクリックした位置にお好みの文字列を入力します。
※表示時間を調整したい場合はタイムライン上のクリップの始点や終点をドラッグして調整します。
※表示タイミングを変更したい場合は、タイムライン上のクリップそのものをドラッグしてタイミングを調整します。
文字列が入力できたら『Selection Tool』に戻しておいてください。
TEXTパネルで基本パラメータを調整する
次にTEXTクリップのフォントスタイルやサイズ等の基本パラメータを調整しましょう。
『Selection Tool』でTEXTクリップを選択した状態で
『メディアパネル』を『TEXT』に切り替えると細かくテロップを調節することができます。
Font Family:フォントスタイル
Font Familyの項目ではお好みのフォントスタイルを設定することができます。
※右は文字の太さなどを指定できます
僕のおすすめはGoogle Font:源ノ角ゴシック(Noto Sans JP)です。
初期状態ではPCに入っていないフォントなので気になる方は以下からインストールして使ってみてください。
フォントのインストール方法
■Noto Sans JPダウンロードページ
①リンク先右上のDownload Familyをクリックしてダウンロードできます
②ダウンロードして解凍したフォルダの中にあるoffファイルを全て選択→右クリック→すべてのユーザーに対してインストール
Font Size:フォントサイズ
Font Sizeの項目ではお好みのフォントの大きさに設定することができます。
※数値が大きいほどフォントが大きくなります。
Font Color:フォントカラー
Font Colorの項目ではカラーパレットをクリックすることでお好みのフォントの色に設定することができます。
Outline:境界線
Outlineの項目では境界線を設定することができますので
『+Outline』を押して設定可能な境界線を増やします。
※数はいくつでも追加できるので、TVテロップのように2重縁のテロップを作ることもできます。
数値を大きくすると境界線が太くなります。
また、カラーパレットをクリックすることで色を設定することができます。
Line Spacing:行間
Line Spacingでは2行以上の文章が入力してある場合に行間の間隔を設定することができます。
※数値が大きいほど間隔が大きくなります。
Charactor Spacing:文字間隔
Charactor Spacingでは2文字以上の文章が入力してある場合に文字の間隔を設定することができます。
※数値が大きいほど間隔が大きくなります。
Vertical Scale:縦縮尺
テロップの縦の縮尺を設定することができます。
※100%以上だと縦長になり、100%以下だと縦が短くなります
Horizontal Scale:横縮尺
テロップの横の縮尺を設定することができます。
※100%以上だと横長になり、100%以下だと横が短くなります
CONTROLSパネルで詳細パラメータを調整する
基本的なフォントのパラメータが設定できたら次はControlsパネルで詳細なパラメータを設定してみましょう。
※Controlsパネルでは、キーフレームでアニメーションを作ったりエフェクトを追加することができます。
『メディアパネル』を『Controls』に切り替えると位置やエフェクトなどの詳細なパラメータが設定可能です。
Clip Properties:クリッププロパティ
Blend:合成モード
『背景の映像(左)』と『合成モードを適用する素材(右のTEXT素材)』を合成するモードです。
モードによって合成(視覚的)効果が異なります。
Normal:通常
合成モードを使用していない通常のモードです。背景素材の上に『白、青、黄色、赤、黒のテキスト』を配置しています。
Add:加算
背景と合成素材(ここではテキスト)の色を足す合成モードです。
色がある部分は明るくなりますが、黒はRGBが0なので背景に何も影響を及ぼしません。(故に黒だけ透明に見えます。)
Color:カラー
背景素材の輝度を維持したまま、合成素材(テキスト)の色相と彩度を合成する合成モードです。
Color Burn:焼き込みカラー
背面と合成素材の色が重なる部分のコントラストを強くする合成モードです。
Color Dodge:覆い焼き
背面と合成素材の色が重なる部分のコントラストを弱くする合成モードです。
Darken:比較(暗)
背面と合成素材の重なる部分の色を比較し、暗い方のカラーが適用される合成モードです。
Difference:差の絶対値
背面と合成素材の明度を比べて大きい方から小さい方の数値が引かれる合成モードです。
合成素材の白い部分は単純に色が反転し、黒い部分は何の影響も及ぼしません。
扱いはよくわかりませんが、背景素材の色を反転したい時に真っ白の画像を前面に配置してこの合成方法を選択するとお手軽に色調を反転できたりします。
Dissolve:ディザ合成
透明度のパターンを変更する合成モードです。不透明度が100%だとNormalと同じですが低い値にすると一目瞭然です。
Divide:除算
覆い焼き逆の動作をする合成モードです。基本的には明るくなりますが、暗い色ほど合成後に明るくなります。
Exclusion:除外
差の絶対値と似ていますが、マイルド(弱い効果)に合成されます。
HardLight:ハードライト
ソフトライトよりも強く合成されます。明るい色同士だとより明るく、暗い色同士だとより暗くなります。
Hue:色相
背景素材の輝度と彩度を保ちながら、合成素材(テキスト)の色相に合成されます。
Lighten:比較(明)
背面と合成素材の重なる部分の色を比較し、明るい方のカラーが適用される合成モードです。
Luminocity:輝度
背景素材の彩度と色相を保ちながら、合成素材(テキスト)の輝度に合成されます。明るさだけが残る感じ。
Multiply:乗算
背景素材の色と、合成素材(テキスト)の色を掛け合わせて合成します。合成後は、元の色より暗い色になります。
Overlay:オーバーレイ
明るい部分は『スクリーン』、暗い部分は『乗算』の効果が得られる合成モードです。明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗く合成されます。
Saturation:彩度
背景素材の輝度と色相を保ちながら、合成素材(テキスト)の彩度に合成されます。鮮やかさだけが残る感じです。
Screen:スクリーン
背景素材の色を反転した状態で、合成素材の色を掛け合わせる合成モードです。乗算の反対の効果が得られますので合成後は、元の色より明るい色になります。
SoftLight:ソフトライト
明るい色同士を重ねるとスクリーンのように明るく合成され、暗い色同士を重ねると乗算のように暗く合成されます。
Subtract:減算
背景素材の色と、合成素材の色を引く合成モードです。
Motion Blur:モーションブラー
キーフレーム等でアニメーションをつけた時に、ブラー(ぼかす)効果を施すかどうかの設定です。
Transform:変換
Anchor Point:アンカーポイント(中心点)
素材の中心点を指定します。
主にキーフレームで『位置』『拡大』『回転』アニメーションを施す際に中心点をズラす目的で使用します。
※この中のパラメータの中で一番使いこなすのが難しい
※左の○を押すとキーフレーム機能を使えますが、アンカーポイントはほぼこの機能を使いません。
Position:位置
素材の位置をX軸とY軸の座標で指定します。
位置自体はViewerパネルから直接ドラッグで動かせますので
この座標はキーフレームでの移動アニメーションを作成する時に使用するのがおすすめです。
Scale:大きさ
素材全体の大きさを%で指定します。
全体のサイズを調整したり、キーフレームで縮小拡大アニメーションを作成する時に使用します。
Rotation(z):回転(z軸)
素材の回転の角度を指定します。
右の値が角度、左の数値が回転数で1xだと360°になります。
Opacity:不透明度
素材の不透明度の%を指定します。
100%で完全に不透明、0%で完全に透明になります。
Masks:マスク
マスクを制御する項目ですが、TEXTの素材単体では使うことはありません。
※映像素材やComposite Shot(TEXTの場合はこちら)を使用する際に効果的に使えます
Effects:エフェクト
TEXT素材にエフェクトを施すことができます。
『+』を押すとエフェクト一覧ウィンドウが出ますので『Add-on』と書かれていないものを適用しましょう。
エフェクトでドロップシャドウをかける
練習がてら簡単にTEXT素材にドロップシャドウのエフェクトを掛けてみましょう。
まずはTEXT素材を選択して『Controlsパネル』を開き『Effect』→『+』をクリックします。
すると『エフェクト一覧ウィンドウ』が開くので、『Drop Shadow』をクリックします。
するとDrop Shadowが適用されますので
後は『Controlsパネル』→『Effect』からパラメータを調節して仕上げてください。
総括:HitFilmで「テロップ / テキスト」を作成する方法を解説
無料の動画編集ソフトの中でも割とやりたいことができるテキスト作成能力があると思います。
※英語なのが難点ですが・・・
あとは余談なんですけど、当サイトで公開しているテロップベース素材なんかを合わせてもらうと
簡単に映像を華やかに仕上げられますので、そちらもよろしければご覧ください。
「文房具・ルーズリーフデザイン」|テロップベース