プロ向けの映像制作が行えるソフトウェア『VEGAS Pro 18』の解説記事になります。
VEGAS Proは値段も手頃な割にかなり高機能なツールを備えている動画編集ソフトです。
ここでは無料トライアルのダウンロード&インストール方法と
基本的な動画編集の方法について解説を行っていきます。
VEGAS Proの特徴
- 英語の公式サイトに30日間無料体験版(Free Trial)があります
- OSはWindows(64ビットのみ)をサポート
- 日本語に対応(ソースネクストから販売されている製品版のみ)
- プロ向けの製品なので上級者向け
『ソースネクスト』から販売されているVEGAS Pro製品は日本語に対応していますが
公式サイトから試せる体験版は日本語未対応になっておりますので予めご了承ください。
※VEGAS Pro 18の最小システム要件(スペック)は以下を参考にしてください
VEGAS Pro / 動作スペック | |
OS | Windows 10 (64-bit) |
インターネット接続 | 製品の登録、および編集中はインターネット接続の必要あり |
CPUプロセッサー | 第6世代 Intel Core i5(またはAMDと同等)以上。2.5 Ghzおよび4コア以上。 4Kの場合:第7世代Intel Core i7(または同等のAMD)以上。3.0 GHzおよび8コア以上。 |
RAM | Windows:8GB以上(16 GB推奨、4Kには32 GB推奨) |
グラフィックカード | NVIDIA®GeForce GTXまたはRTX 9XXシリーズ以上、4GB インテル®GPU HDグラフィックス530シリーズ以上 AMD /ATI®Radeon(4GBおよびVCE 3.0以上)(HDRおよび32ビットプロジェクト用に8GBのRadeon Proシリーズ) |
プロ向けなので、それなりに要求スペックは高めですが凄く高機能です。
VEGAS Pro 公式サイトから無料体験版(Free Trial)をダウンロード
VEGAS Pro 18 公式サイトの『30-DAY FREE TRIAL』を押します
するとダウンロードページに飛びますので
スパムチェックをしてから『Start download』のボタンを押します。
ダウンロードが完了したら
『exe』ファイルをダブルクリックしてインストールを進めます。
セットアップが起動したら言語を『English』に変更し『続行』と進めます。
※体験版は日本語未対応
チェック項目はそのままで
『Continnue』を押すとダウンロード&インストールが開始されます。
ダウンロードが完了したらインストールウィザードが起動しますので
再度『英語』を選択し『Next』とすすめます。
インストール先を指定し
『Install』とすすめるとインストールが開始されます。
本体のインストールが完了したら
他の同梱ソフトも同じ要領でインストール作業を行います。
すべてのソフトのインストールが完了したら『VEGAS Pro 18』を起動します。
※ショートカットかスタートアップから起動できます
VEGAS Pro 18を起動したら...
VEGAS Pro 18のFree Trialを起動したら、まずは認証作業を行います。
Free Trial(無料体験版)の認証作業を行う
起動画面の『Start Trial Version』をクリックし、『Register now』を押します。
※MAGIXアカウントがない前提で進めます
するとアカウントの登録画面に飛びますので
下記画像を参考に『I do not have a login and would like to register』を選択し、『Proceed』をクリックします。
※MAGIXアカウントがある場合は、『I already have a MAGIX login』を選択
登録情報を入力し、『Complete the Registration』と進めます。
※パスワードは小文字と大文字+数字が必要です
すると登録メールアドレスにメールが届きますので
Activation code内にあるリンクをクリックします。
開いたリンク先に『認証コード』がありますのでこの文字列を全てコピーして
※コピー:Ctrl+C
VEGAS Pro 18の画面に戻りコードを入力し『Register now』と進めます
※ペースト:Ctrl + V
無事に認証が終われば『Test Program』ボタンがアクティブになりますので
『Test Program』と進めてVEGAS Pro 18を起動します。
VEGAS Pro 18(無料体験版)の使い方を解説!
VEGAS Pro 18を使っての動画編集を解説します
※無料体験版は英語インターフェース
まずは、編集に入る前にプロジェクトのプロファイル設定(解像度やフレームレート)の確認をします。
プロジェクトってなんぞ?
プロジェクトというのは、動画編集の編集内容を保存しておくファイルのことです。
そのプロジェクト設定で、フレームレートや画面サイズなどを予め決めておくのが動画編集の基本になります。
まず『File』から『Properties』をクリックします
プロジェクト設定を開いたら
解像度である『WidthとHeightの値』とフレームレート(1秒のフレーム数)をあらかじめ確認しておきます
※例えば一般的な設定であれば、解像度がフルHDの1920 x 1080、フレームレートは60fps(59.94)か30fps(29.97)が一般的です。
これらの解像度とフレームレートは自身の作りたい動画に合わせて設定します。
※フレームレートはfpsとも呼ばれ1秒間のコマ数(フレーム数)を表しています
フレームレートを変更する際のプリセットは
固定値のみになりますが30fpsや60fpsにしたい場合は手動で数値を入力するとOKです。
ファイルの取り込み(インポート)を行う
プロジェクトの設定が終わったら
実際に動画編集に使用する素材ファイルを取り込んでいきます。
素材ファイルをVEGAS Proに取り込むには
画面左上のウィンドウを『Project Media』に切り替えて素材をドラッグ・アンド・ドロップします。
するとメディアウィンドウに素材が取り込まれます。
これでVEGAS Proに素材が取り込めますが
動画編集に必要な素材(音楽や動画、画像など)が必要になればその都度『メディアウィンドウ』から取り込んでください。
インポートした素材が音ズレする場合は?
録画時の設定によっては取り込んだ動画ファイルの映像と音声が徐々に音ズレしたりすることがあります。
そういった場合は音ズレしにくい動画ファイルに変換(※下記リンクを参照)してから取り込むようにしてください。
※音ズレしやすい動画ファイル=iPhoneで撮影された長時間のmovファイルやShadowPlayで録画したゲーム動画
また、複数の音声ファイルを取り込んで編集する際に、44,100Hzと48,000Hzの周波数が混在していると音ズレの原因になることがあります。
基本的な動画編集(カット)を行う
動画編集に使用する動画素材をVEGAS Proに取り込めたら
動画素材の要らないシーンをカットしていきます。
動画クリップの不要なシーンをカットする:トリミング
まずVEGAS Proに取り込んだ動画素材を
タイムラインにドラッグ・アンド・ドロップして挿入します
するとタイムラインに動画素材が挿入されますので
『ここからのシーンは不要』という部分を決めてその位置にタイムラインバーを移動します
そして(クリップを分割ボタン)を押すと動画素材が前後に分割されます。
続いて同じ要領で『ここまでのシーンは不要』という位置にタイムラインバーを移動し
(クリップを分割ボタン)を押して分割を行います。
すると2回分割された部分のシーンが『不要なシーン』になりますので
この部分を選択して『DELETEキー』を押すことで不要なシーンがカット(削除)されます。
※タイムライン下部にある(Auto Ripple)ボタンをアクティブにしておくと、削除した際に、空いた隙間分『右のクリップ』が詰められますので便利です
このように動画クリップの中にある不要なシーンを削除して詰めていくことで
必要なシーンだけが残るようになります。
2つのシーンの間に切り替え効果を設定:トランジション
カットが終わったら
場面と場面の境目に『切り替え効果:トランジション』を設定してみます
まず左上のウィンドウを『Transitions』に切り替えます。
すると『切り替え効果:トランジション』の一覧が表示されます
※けっこうオシャレなトランジションが揃っております
この中から『お好きなトランジション』を選び、場面と場面の間にドラッグして挿入します。
するとドラッグしたポイントにトランジションが適用されます。
※挿入した後に異なるトランジションをドラッグすれば簡単に別のトランジションに置き換えられます。
※始点か終点をドラッグすることでアニメーション時間を調整することもできます。
この時、トランジションのパラメータを細かく調整できる『Video Event FX』の画面が起動しますので
アニメーションを細かく調整したい場合はここから調整を行います。
※難しいのでここでは割愛します。
単一クリップの始まりや終わりにもトランジション設定が可能!
トランジションはシーンとシーンの間だけではなく、単一クリップの冒頭や終わり部分にも適用することができます。
例えば単一の動画クリップの冒頭に『Dissolve(Default)』を適用すればお手軽にフェードインの映像効果を施すことができます。
トランジションの削除方法
適用したトランジションを削除したい場合は、
削除したい『トランジション』を右クリック→『Transition』→『Convert to Cut』で削除することができます。
単一クリップに適用したトランジションを削除する場合は
トランジションの終点を始点までドラッグすればOKです。
シーンにタイトルを作成&追加する:テロップ
次にタイトルクリップ(素材)を作成します。
タイトルクリップは左上のウィンドウを『Media Generator』に切り替えることで作成可能です。
※タイトルクリップ作成の場合は『Titles & Text』を選択
この中から『お好みのタイトル素材』を選んでタイムライン上の表示させたい位置にドロップして挿入します
※挿入したタイトルクリップの始点や終点をドラッグすることで表示時間が調節可能です
タイトルクリップを入れるトラックを追加
タイトルクリップをタイムラインに配置するには新しいビデオトラックが必要になります。
トラックが並んである部分を右クリックし、『Insert Video Track』と進めて新しいトラックを作成して下さい。
タイムラインにテキストが挿入されると『Video Media Generators』ウィンドウが開きますので
ここから細かくテキストの調整をすることができます。
※『Video Media Generators』を閉じた後に、再度開きたい場合はタイトルクリップのをクリック
■Text:文字列やフォントスタイルなどを指定
■Text color:テキストの色を指定
■Location:テキストの表示位置を座標で指定
■Advanced:背景色、文字間隔、行間隔などを指定
■Outline:境界線を設定
■Shadow:影を設定
音声ファイルを追加&調整する:BGM
映像に関する編集が終わったら、BGMを追加してみましょう。
あらかじめ『Project Media』に取り込んでおいたおいたBGMを素材を使用します。
BGMを挿入するオーディオトラックを追加
まず、BGMを挿入するオーディオトラックを追加します。
トラックってなんぞ?
トラックというのは、クリップを動画として表示するために必要な入れ物のことです。
複数のトラックを使うことで複数の素材を同時に使用することができます。
ビデオトラック:動画の映像部分や画像、テキストなどの映像に関する素材を入れて使用
オーディオトラック:動画の音声部分やBGMなどの音声に関する素材を入れて使用
タイムラインのトラックが並んでいるあたりを右クリックして
『Insert Audio Track』を選択します。
すると新しい『オーディオトラック』が追加されますのでこの中にBGMを追加していきます。
BGMを挿入する
オーディオトラックが追加できたらその中にBGMを挿入していきます。
あらかじめ取り込んでおいたBGMを先程追加したオーディオトラックにドラッグして配置します。
BGMが挿入できたら
始点や終点をドラッグしたりタイムライン上での位置を移動したりしてBGMの位置と長さを調整しておきます。
BGMの位置と長さが調整できたら
音量の調節とトリミングした後の音量のフェードアウトの設定をしていきます。
音量の調節方法
音量の調節は
オーディオクリップの青いマークのついた横線を上下に動かすことで直感的に調節可能です
フェードインとフェードアウトの設定方法
音量のフェードインとフェードアウトは
オーディオクリップの始点 or 終点にある青い三角マークを動かすことで設定可能です
ところでフェードインとフェードアウトってなんぞ?
フェードというのは、徐々にというイメージで考えるとわかりやすいです
音でフェードインなら、無音から徐々に通常の音量に入っていく(インしていく)ことを指し
フェードアウトなら通常の音量から徐々に無音になっていく(アウトしていく)という感じです
編集した内容で動画を書き出す:レンダリング
編集が終わったらプロジェクトの編集内容を1つの動画として出力しますので
『File』→『Render As...』からレンダリング画面を開きます。
『レンダリング画面』では
『動画の書き出し設定』と『書き出し先を指定』し1つの動画として出力することができます。
■Format:書き出し時に使用する動画コーデックを指定します。
※例えば一般的なmp4なら『AVC/AAC MP4』でOK
■Template:一般的に使用頻度の高いプリセットが使用できます。
※自分で微調整したい場合は、一番近いプリセットを選んだ後『Customize Template...』を選んで調整してください
■Folder:保存先を指定
■Name:保存名を指定
レンダリング設定が完了したら、『Render』をクリックします。
無事に出力できたら、保存先に動画ファイルが作成されていると思います。
総括:『VEGAS Pro 18』の無料体験版のインストール方法と使い方を解説!
というわけでいかがでしたでしょうか
機能的には申し分なく、動画編集において困ることは殆どない良いソフトだと思います。
ただ高機能故に少しPCスペックが必要になるという点にご注意ください。
日本語版はソースネクストで販売しているのですが
新バージョン発売前のセール中だとかなりお買い得だと思います。