製品版PowerDirector 19 Ultimateまでに対応(現在のverは未対応)
※Newblue FX Titler pro を使用するには 256MB 以上の VRAM 容量を持つ OpenGL 2.1 対応 VGAが必要になります
今回はPowerDirector上で使用できる
外部プラグインのテロップ作成ツール『NewBlue Titler Pro 1.5』の概要とこのツールでできることを解説します。
※旧ver.20までにUltimate版をインストールした場合のみ使用できるツールです。プラグインのバージョンも更新されていないのでご注意ください。
使用するツール:NewBlue Titler Pro 1.5 とは
『Titler Pro 1.5』というのは
PowerDirectorのタイトルデザイナーとは違った外部プラグインを使用したテキスト生成ツールです。
このツールではタイトルデザイナーとは一味違ったテロップを作成することができ
主にテロップを『3D制御』したり『キネティックタイポグラフィ』風のテロップを作成するのが得意なツールになっています。
NewBlue Titler Pro 1.5の機能性
NewBlue Titler Pro 1.5では、通常のキーフレーム機能のほかに(x軸+y軸)だけでなく
(z軸:奥行)まで制御することができるので3D的なアニメーションテキストを作成することができます。
テキストの3D制御(x+y+z)が可能
このツールでは3方向の回転パラメータを使用することで
3D的なアニメーションのテキストを作成することができます。
また、1つのテキスト群の中で「選択した文字列のみ」の位置や角度などを自由に調整することができます。
また1つのレイヤーとしてまとめてアニメーション制御することも可能です。
NewBlue Titler Pro 1.5の使い方
ここでは簡単に横に回転(奥行きがよくわかる3D回転)させながらこのツールの使い方を解説します。
①キーフレーム機能を使って3D回転
タイトルデザイナーの『NewBlue』タブにある『Titler Pro 1.5』をタイムラインに配置します。
配置した『Titler Pro 1.5』をダブルクリックすると『NewBlue Titler Pro』が起動します。
ここで、お好みの文字を入力します。
※上部の装飾メニューを使ってお好みのフォントサイズ / フォント / などを含めたデザインが可能です。
次に横回転をする場合はキーフレーム機能を使います。
キーフレーム機能を使うには、テキスト群を選択(青枠ではなく緑枠)して『キーフレームをオン』にチェックを入れます。
※青枠になってしまう場合は、文字間ではなく文字部分を何回かクリックしてみてください
こうするとキーフレーム機能がONになりますので、ここでは5秒付近にタイムラインバー(赤いバー)を移動させます。
そして『オブジェクト』タブにある『回転Y』の数値をここでは『-360』と設定します。
テキストが3D的に横に回転するアニメーションになりましたら、ウィンドウ右上の『×』を押して閉じます。
②トランジションの設定
次にアニメーションの始まりであるINのトランジションを設定します。
まず、『ライブラリ』タブから『トランジション』と進めます。
トランジションタブを開くと『Animations』と『StarterPack』がありますが
ここでは使い勝手の良い『Animations』を開きます。
そして、この中からお好みのトランジションを選びます。
今回はテキストが落ちてきつつバウンドする『Dropping Words』を選択します。
選択すると『Dropping Words』に属するプリセットがでてきますので
ここでは『Air Bed』をトランジションとして適用します。
適用方法はトランジションを選んだ後、タイムライン上の『テキスト』のIN(左端)にドロップするだけでOKです。
※アニメーションの終わりを設定する場合はOUT(右側)にドロップします
正しくトランジションが適用されると下記のように
『Dropping Words』がINのトランジションとして表示されます。
そして『Titler Pro』では『文字全体』『1行ごと』『スペースを挟んだ1単語ごと』『1文字ずつ』
といったようにトランジション部分を分けて制御することができるのが魅力の一つです。
③テキストを立体的な3D仕上げにする
Titler Proでは『スタイル』タブの『2D+』と『3D+』から輪郭線(アウトライン)などを適切に調整することで
テキストを3Dに仕上げることができます。
今回は『プリセット』を使って下記のように仕上げてみたいと思います。
まずは下記のように1つのシンプルなテキスト群を作成(2021だけ大きくしてその他の文字サイズを小さく)し
『Turn』トランジション(letter:設定)を適用したものを用意します。
次に『ライブラリ』から『スタイル』とすすめて『Chrome』をダブルクリックして適用します。
すると『Chrome』のプリセットスタイルが適用されます。
このとき文字のサイズが全て一括で初期化されてしまいますので先程のサイズ感になるように微調整します。
一部のフォントサイズを変えたい場合は、下記画像のように
サイズを変えたい文字だけを部分選択してから『フォントサイズ』の数値を変えることで可能です。
これで『3Dテロップ』のプリセットが適用された状態で『元のサイズ感』に戻すことができます。
ここでは簡単にプリセットを適用して3Dにしましたが、細かいパラメータを確認したい場合は、
『属性』→『スタイル』から確認、調整をすることができます。
※『3D Outline』『3D Face』『3D Outline 1』『Outline』
④エフェクト効果
『ライブラリ』→『効果』を適用することで簡単なエフェクト効果を適用することができます。
まず、『ライブラリ』から『効果』を開きます。
あとはこの中からお好みのものを選択していくのですが
今回は『Starter Pack』の『Reflection』→『Pond Ripple Left』を選択し適用します
※Starter Packはやや癖の強いエフェクトやトランジションが多め
きちんと適用されると下記のような感じに『Reflection』と表示されます。
あとは『属性』→『効果』から細かいパラメータの調整をすることができます。
※とてもむずかしいのでここでは割愛します
プリセットの状態のままですが確認してみると下記のようになります。
NewBlue Titler Pro 1.5の基本操作
装飾:書体、サイズ、太字、斜体、下線、配置、カーニング、リーニング設定
『Titler Pro 1.5』の操作画面のメニューでは
テロップの基本的な装飾である下記パラメータを調整することができます。
表示時間を設定する
『Titler Pro 1.5』の操作画面の右上のタイマーに打ち込んだ数字がテロップの最大表示時間となります。
※さらにPowerDirectorのタイムライン上でも表示時間を合わせる必要があります。
例えば5秒で表示したいテロップを作成する場合、
Titler Pro 1.5の操作画面の右上のタイマーに5秒と打ち込んだ後
PowerDirectorのタイムライン上でも同じように5秒に設定する、といった感じです。
あとはテロップ単体の表示時間(及びトランジションのアニメーション時間)などは
タイムラインの頭かお尻部分をドラッグすることで表示時間を調整することができます。
上級:キネポ作りの1例 テロップを分割配置+トランジション設定+キーフレームでカメラワーク設定
今回は1つの作例として、カメラワークを意識したキネポ風タイトルを作成してみます。
・手順①カメラワークを意識してテキストを並び替えて配置
・手順②相性のいいトランジションをINとOUTに設定
・手順③キーフレーム機能で『位置、回転』のパラメータでテキストを追っていくカメラワークを作成
手順① カメラワークを意識してテキストを入力
手順①では、このように1つのテキスト群として
カメラワークを意識してテキストを並べて作成していきます。
今回の作例ではだいたいざっくりですが下記のようなカメラワークを意識して作りました。
※手順③でキーフレーム制御するので適当で大丈夫です。
まずは下記のように1つのテキスト群として文章を用意します。
このとき、書体だけは後で設定しなおすことがないようにお好みのものに設定しておきます。
また、トランジションを『Word:スペースを挟んだ文字列』で制御するので
トランジションのアニメーションを区切る部分にはスペースを入れていくようにします。
確認用としてシンプルなトランジションを適用し『Word』設定にするとイメージしやすいです。
※確認用でトランジションを使用したらとりあえずそのトランジションは削除しておいてください
スペースを適度な位置に挟んで分割できたら
後は部分選択してサイズや位置角度などを調整してテロップを配置していきます。
手順② 相性のいいトランジションをINとOUTに設定
テキストが細かく配置&調整できたら
あとはお好みのトランジションを選んでINとOUTに適用していきます。
今回はINに『Dropping Word』→『Air Bed』を適用します。
続いて『属性』→『トランジション』のApply to をWordに切り替えることで
トランジション制御をスペースを挟んだ文字列ごとにアニメーションさせることができます。
次に『Fade In』→『Fade Letters』をOUT部分にドラッグして適用します。
これで下記のような感じにINとOUTを適用できたと思います
手順③ キーフレーム機能でカメラワークを作成
最後にキーフレーム機能を設定しカメラワークの動きを作っていきます。
まず、『属性』の『オブジェクト』タブを開いて『キーフレームをオン』+『スムーズ補間』の2つにチェックを入れます。
こうすることでキーフレーム機能が使えるようになり、アニメーションにイージング(緩急)がつくようになります。
そして実際にキーフレームを設定していきますが、まず1つ目のキーフレームを選択します。
次に、位置や回転のパラメータを弄ってアニメーションが始まる位置を定めます
そして『トランジション』の動きに合わせてキーフレームを作成してパラメータを調節していくだけになります。
下記の説明動画で確認してもらえればと思います。
NewBlue Titler Pro を使用時の既知の不具合
色々遊べて面白いNewBlue Titler Proなんですが、
僕が使用していて気になった不具合などをご紹介いたします
もちろん、僕の環境だけかもしれませんので
確定の不具合である確証はございません
日本語入力したテロップの書体をNoto Sans JPに変えるとソフト毎強制終了する
これは僕の環境だけかもしれませんが
NewBlue Titler Proで日本語入力の『Noto Sans JP』に変更しようとすると
うまく変更できずPowerDirectorごとクラッシュしてしまいますのでお気をつけくださいませ
指定した日本語書体に変わらない場合の対処法
NewBlur Titler Proでお好みの書体に切り替えられない場合
以下の記事で紹介されている対処法を行うことで使用可能になるかもしれません
基本的な対処法としては、フォントをインストールする際に
『otf』ファイルを開いて『インストール』するのではなく
『otf』ファイルを右クリックして『全てのユーザーに対してインストール』とすることで
この不具合を回避できるようです